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即席めん値上げ騒動をふり返って

 

業界による独占か、市場競争意識の欠如か

即席めん業界が一斉値上げを行ったあと、多くの人々がこれを独占行為であると非難したが、取材する中で感じたのは、業界の独占行為という以外に、さらに重要なことは即席めんメーカーの市場競争意識の欠如を暴露した点だ。

原材料価格の高騰は即席めんのコスト増を招き、企業はコスト圧力の緩和のため商品の価格を上げる。この点から見れば、即席めんメーカーの値上げ行為はことさら非難するには当たらないが、理解に苦しむのは、同業界がこぞって一斉に値上げしたことだ。なぜなら、即席めんメーカーのすべてが値上げ圧力を抱えていたわけではないからだ。

康師傅即席めんは、康師傅控股公司の商品であり、康師傅控股公司は香港市場に上場している。その公開資料によると、同社の経営状況は良好であるばかりか、大幅に業績を上げており、同社のホームページには次のような情報が見られる。第1に、市場調査会社のACニールセンの統計によると中国市場において康師傅とその傘下の即席めん製品の市場シェアは43.3%である。第2に、香港で上場する康師傅控股公司が公表した第1四半期の業績報告によると、即席めんの売上は前年同期比29.44%増の3億5100万ドルに達し、同社の全売上の52.07%を占め、営業利益は30.83%増の2460万5000ドルにのぼった。康師傅は、世界ラーメン協会中国支部が発表したように「ほとんどの即席めんメーカーが赤字経営」と言うには当たらない。

したがって、今回の値上げをめぐる「ドタバタ劇」において、少なくとも康師傅は値上げをすべきではなかった。それどころか、他企業が値上げするこの機に乗じ、さらに多くの市場シェアを獲得してもよかったのだ。しかし、康師傅はそうはしなかった。康師傅にそのような意識がないのか、はたまた中国企業の付和雷同心理のなせる業か、黙して語らぬ康師傅の考えは知る由もない。

インスタント食品の生産・加工において一定規模以上の中国企業(年間売上高500万元以上の非国有商業企業または国有企業)は100社余りあるが、上位6社の年間売上高は業界全体の80%を占め、上位10社の年間売上高となると90%にのぼる。すなわち、今回の「ドタバタ劇」においては、少なくとも6社の企業は康師傅と同じく値上げ圧力を抱えてはいなかったと言える。本来なら、この機を捉え、競争を通じて企業の市場シェアを高め、企業のイメージアップを図れるというのに、どの企業もそうはしなかった。

価格カルテルに関与したことは、図らずも自己の競争能力に対する企業の自信の欠如を暴露する結果となった。

今回の値上げについては、その本質を見きわめるべきで、個別企業の値上げには反対しないが、このような価格カルテルは許せない。

国家発展・改革委員会の価格監督検査局は次のように指摘している。

即席めんの価格は、市場の価格形成に委ねるべきもので、企業はこれを自ら決める権利を持つ。今年上半期、パーム油と小麦粉の輸入価格が大幅に上がり、即席めんの生産コストの上昇を招いた。こうした状況のもとで、企業が適切な形で商品価格を引き上げることは理解できる。しかし、企業が価格調整を行う際には必ず「価格法」の規定に従うべきであり、業界主導の価格カルテルおよび企業間の談合などの不正競争的な手段によって市場価格を操作することは厳しく禁じる。

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