本誌記者 王 文捷
2008年は、中国人にとって歴史の記念碑的な意味を持つよい年だ。8月8日には第29回オリンピック大会が北京で盛大に開幕し、立春のないこの年(*)に、喜ばしく輝かしい光を添えている。これだけでなく、08年は伝統的な意味での遇数年(**)で、しかも「8」という数字は中国人にとっては非常にめでたい数だ。このため、08年は結婚ブームが起こると予測する人もいる。今のところ、結婚するカップルの確かな統計データはないが、ブライダル市場には早くから変化が起きており、オリンピック年の結婚ブームはここからも垣間見える。
北京のごく一般的な定年退職者である趙さんは、今年のブライダル市場の過熱ぶりに対して深く感じるところがある。「息子が今年10月18日に結婚するんだ。春節が過ぎてすぐに結婚式などの準備を始めたんだが、今から思うと少し遅すぎたようだ。新暦の元旦が過ぎたころから準備すべきだった!今年結婚するカップルは特に多いそうだ。特に5月と10月は。オリンピック年だ、無理もないよ。滅多にないチャンスだ!」と彼は言う。
中国人は、ただでさえ結婚の時期に非常に気を配り、あの日この日と検討して吉日を選びたいと願っている。とりわけ一部の年配の人たちは、わが子やわが孫の結婚のため、飽くこともなく暦をめくっては眺めている。末尾の数字が「6」、「8」、「9」の陽暦の日は吉日として人気がある一方、古い暦をめくってご先祖様の忌日を調べることも必要だ。迷信とまでは言わないが、ただ縁起を担いでいるのだ。
農暦のうえで05年は「寡春年」、すなわち立春のない年だった。06年は「双春年」で立春が2回あった。07年は「単春年」(立春が1回の年)というごく普通の年だった。こうして見ると、06年に結婚が集中したのも不思議ではない。しかし、07年も決して不発の年ではなかった。多くの人が「五輪ベビー」を望んだからだ。
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