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アジアの真の平和と友好を促進――記録映画「靖国神社」の李纓監督に聞く

 

もともとこの部分をこのドキュメンタリーに挿入したかったのですが、物語が非常に長く、情感もかなり強いものなので、挿入した場合には、刀匠の演じる場面を削除することになり、これも私にとっては大変遺憾なことでした。ですからチャンスがあれば、この重要な部分はほかの方法で伝えていきたいと思っています。

この映画は最も理想的な方法を尽くしたものです。だれであれ自らの立場を探しだすことができますし、自らの角度からこの映画を理解して、自らの心のなかで回答を探し求める。いわゆる「遺憾」なところと言えば、観客の心のなかで不足な部分が補われる、ということでしょうか。

記者 映画はいつ日本で公開されますか。観客の反応はどんなものだと予想していますか。

監督 現在のところ決まっているのは、4月22日で、東京と大阪それに横浜で同時上映されます。日本でメディア向けの上映会が行われて、ここから左、中、右と、いろいろとかなり強い反響を呼び、反対の声がありましたが、これは正常なことです。もちろん、支持する励ましの声もありました。

右翼はこれを「反日」映画だとして、絶対に上映させないと脅しをかけてきました。でも、うれしくほっとしたのは、制作の全過程で多くの日本の友人のみなさんが支持してくれたことです。文部科学省の芸術文化基金も支持してくださいました。彼らは「こうした現実的な問題は軽視されるべきではない。しかも彼女は情緒的な表現をしておらず、現実を撮っている、だれも理解できない靖国神社を、だれも知らない歴史を撮っており、この映画は見たほうがいい。だから、これは『反日』映画ではなく、「日本を愛する」映画であり、日本が靖国神社の問題を改めて考えるうえで刺激となる。靖国神社の問題にはより深層的な意義があり、どの政治家が参拝したか参拝しないかといった問題ではなく、日本が戦後、戦争責任にいかに向き合うか、日本とアジアそれに全世界との関係に以下に向き合うかという問題だ」と話してくれました。

記者 中国ではいつ上映されるのでしょう。

監督 この映画が中国で、韓国も含めて日本と同時に公開されればと期待しています。中日韓の3カ国が同じ映画にどう対応するか、それ自身が非常に興味のあることだからです。

現在、アジア問題の複雑性はまさにそれぞれの立場の違い、視点の違いにあって、それによる矛盾はかなり際立っています。1つの問題についてともに深く協議し、検討し、意思疎通を図ることができるのか。この映画はまさに絶好の機会となるでしょう。これを踏まえて、どの様な疎通を図ることができるのかが分かるでしょう。私は、靖国神社問題は越えることのできない障害ではないと考えています。真のアジアの平和と友好の将来のために、この障害を乗り越えていかなければなりません。

李纓監督の紹介

日本映画監督協会国際委員会委員。1963年広東生まれ。1984年に中央電視台のドキュメンタリー監督に。89年に日本に留学。93年に張怡氏(「靖国神社」プロデューサー)と「龍影」制作会社を設立。

主要な映画作品に「2H」(99)、「飛べや飛べ」(00)、「味」(02)、「モナリザ」(05)、「靖国神社」(07)などがある。

「北京週報日本語版」 2008年2月29日

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