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夜勤が女性に与える影響は?
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· 2016-04-21 · 人民網 |
タグ: 女性;夜勤;社会 | ![]() 印刷 |
米国科学誌「米国科学アカデミー紀要」が発表したある研究結果によると、夜勤が女性の脳の認知機能に与える影響は、男性より大きいかもしれないという。新華社が報じた。
夜勤が脳の機能に与える影響に、男女差があるかを知るために、英国サリー大学の研究者は、ボランティアの男性16人と女性18人に、太陽の光がないか、時間がわからない場所で10日間過ごしてもらった。
また、被験者は、昼夜24時間ではなく、昼夜28時間で生活周期を送った。同環境では、正常な体内時計のリズムが崩れ、その影響は、夜勤や時差ボケが与える影響に似ている。
起きている時、被験者は3時間おきに、眠気や感情、気力、注意力、運動制御、ワーキングメモリなどの認知機能を客観的に知るテストを受けた。また、被験者が寝ている時も、研究者は装置を利用して脳波のモニタリングを続けた。
すると、体内時計のリズムの変化は男女に影響を与えたものの、女性に対する影響のほうが男性よりも明らかに大きかった。女性の早朝の認知パフォーマンスが悪く、これは通常、夜勤明けの時間帯だった。
研究に参加したサリー大学のナヤンタラ・サンティ博士は、「体内時計のリズムの変化が与える影響は、男女で差があるということを初めて証明した。夜勤は、人の記憶力や思考、感情に悪影響を与える可能性がある。特に、女性が夜勤をして受ける影響は男性より大きい」と説明する。
カナダの2013年のある研究でも、夜勤を30年以上している女性は、乳ガンになるリスクが2倍上昇することが分かっている。
研究者は、「今後の研究で関係を確定させる必要がある」としたうえで、「長年、夜勤をしていると、体内のメラトニンが不足するようになることと関係があるのかもしれない」との考えを示す。そして、「長期、夜勤をせざるを得ない女性は心配する必要はない。この関係は、夜勤自体が問題なのではなく、夜勤をすることで不健康な生活習慣を送ってしまうことで生じるのかもしれない」と強調。「夜勤をする女性は、運動をよくし、健康的な体重を保ち、アルコールの摂取を少なくしたほうがいい」とアドバイスしている。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年4月21日
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