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女性の心臓病リスクが高いのは家事が原因!?
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· 2016-05-11 |
タグ: 女性;心臓病;社会 | ![]() 印刷 |
家事には高い代償が伴う。女性が男性より心臓病のリスクが高いのは家事をしたり、子供や家族の世話をしなければならないからだという。中国科学報が報じた。
心臓病を患う女性は男性よりも深刻化しやすく、死亡のリスクも高い。これまで、科学者はその原因が生物学的要素にあるのか、ライフスタイルにおける男女の違いにあるのか特定できなかった。しかし、生理的要素や社会的要素から離れたある研究で、子供の世話や雑然とした家事が、生物学的要素の違いよりも大きな影響をもたらすことが判明した。
世界で、心臓病による死亡率は、他の病気による死亡率より高い。医師らは早くから急性冠症候群(ACS。急性心筋梗塞、不安定狭心症、虚血性の突然死の3つを指す)の女性に与える影響は深刻であることに気付いていた。女性の症状は往々にして深刻で、回復もおそく、死亡リスクも高い。
その原因を突き止めようと、カナダのエドモントンにあるアルバータ大学のコリーン・ノリスと同僚は、ACSと診断された男性と女性の病状の進展を追跡調査した。
同研究チームが研究の対象としたカナダ人1000人は、55歳までにACSの治療経験がある人々で、この年代の男性と女性は、健康面での差がはっきりしている。同チームは、治療から1年後の状態を一人ずつ調べ、統計プログラムを利用して、治療の状態や男女差、医療要素(血圧など)、所得レベル、家事に従事する時間数など31項目を比較した。
結果を分析すると、7つの要素が回復の善し悪しに影響することが分かった。例えば、家庭で大きなストレスを抱え、より多くの時間を家事に費やしている人ほど回復が悪かった。また、所得が低い人や家庭において主な收入源となっている人の回復もおそかった。1970年代に研究・開発されたアンケートの結果でも、性格や社会行為において、男性化の程度が低い人や、女性化の程度が高い人が体調を崩すと深刻になることも分かっている。
データを分析すると、女性は65%以上の時間を家事に費やし、しかも何の報酬もない。女性が家事に費やす時間は1週間当たり最低でも平均14時間であるのに対し、男性はわずか約8時間だった。このような状況はどこの国でも非常に普遍的だ。また女性は体調を崩していても、家族の世話を続けなければならないのだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年5月11日
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