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◇ブログ10周年・祝結婚メッセージ③完◇
~約束通り“内助の女王”になってください~
元南京大学日語科教師・斎藤文男  ·   2018-06-25
タグ: 卒業生;南京大学;中日交流
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◇3カ国語駆使して偏見のない社会を◇ 

結婚式のお祝いには、次のようなメッセージをメールで送った。

≪安莉さん、金成斌さん、ご結婚おめでとうございます。

安莉さんと私は、南京大学で3年生の「日語作文」、4年生時には「日本時事」と2年間のお付き合いでした。安莉さんは教室では積極的な学習態度で、級友たちとも仲良く、明るく活発な学生でした。

南京大学3年生最後の授業教室で(前列左端が安莉さん)=筆者写す= 

私の授業は雑談が多いのですが、別れる時の言葉として、日本語では「さよなら」、中国語は「再见」ですが、ハングルでは、안녱히 가세요(アンニョンイカセヨ),안녕히 계세요(アンニョンイケセヨ)と2つあることを話しました。そこに残る人と、立ち去る人の話す「さようなら」が異なるのです。これは、お互いに相手を気遣っているためで、日本語や中国語のように決まった言葉ではありません、と朝鮮民族の思い遣りが強いことを説明しました。

南京大学の卒業公演で朝鮮民族の踊りを披露する安莉さん=筆者写す= 

このようなことがきっかけになったのか、私は安莉さんの卒業論文の指導をすることになりました。「多言語社会と多言語教育の現状と課題」というテーマでした。安莉さん自身が子供のころから、中国語、朝鮮語、日本語の中で生活した体験からこのテーマを選んだようでした。

論文は、1972年9月、日中国交回復交渉の際、田中角栄首相のいわゆる“ご迷惑発言”について書かれていました。田中首相は晩餐会の席で、「日本は中国に対してご迷惑をかけた」と挨拶しました。日本人の通訳はこれを「添了麻烦」と安易に訳し、中国側を驚かせました。

安莉さんは論文の中で、これは日本人通訳が母語の日本語を正確に理解していなかったからだと指摘しました。「ご迷惑をかける」=「添了麻烦」と、受験のためだけのように外国語を学ぶのではなく、相手の国の文化を理解した、多言語社会の多言語教育が必要なことを主張していました。

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