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2018年の中国の周辺外交 試練の中で新たな局面に
時永明  ·   2018-12-28
タグ: 外交;地域協力;政治
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地域の問題が次第に解決の軌道に入る

2018年を振り返ると、安全保障環境において中国を困らせ続けてきた朝鮮半島問題と南中国海問題の情勢に比較的大きな変化があった。

南中国海問題では、米国は中国と対立するよう東南アジア諸国を唆そうと試み続けてきた。かつて米国に誘導され、米国の力を借りて南中国海で非合法な利益を得ようとした国もあったが、このようにしてもただ自国を米国が中国を抑制するためのコマにし、自国の安全保障環境を悪化させるだけだとすぐに気付いた。そのため現在、対話と協力によって南中国海問題を解決することは、すでに南中国海の周辺国の共通認識となっている。2017年5月に中国とASEAN諸国は「南中国海における行動規範(COC)の枠組み」を承認した。それに続き、今年8月に王毅外交部長はマニラでASEAN関連外相会議に出席した際にCOC協議のルートマップを打ち出し、またASEAN諸国とCOCの協議文書案を一本化した。これは南中国海問題が効果的に管理・コントロールできる軌道に入ったと示している。この大きな進展は、米国が軍事力によって南中国海地域で緊迫した情勢を作り出した行為は野蛮かつ不当であるとさらに強く示した。

中国とASEANが得た南中国海問題における進展および中国・フィリピン関係の改善には重要な関係がある。中国・フィリピン関係の発展をより強化し推し進め、また東アジア地域の安定と繁栄を促進するために、習近平国家主席は先日フィリピンを訪問し、両国首脳は相互尊重、誠意ある付き合い、平等・相互利益、協力・ウィンウィンを基礎として中国・フィリピン包括的・戦略的協力関係を構築すると決定した。中国・フィリピン関係の改善は、今後の両国関係の発展だけでなく、必ず東アジア地域の安定と繁栄に深い影響を与えるだろう。

東アジア地域の注目点の中でも、今年は朝鮮半島の変化が最も注目を浴びた。朝韓首脳会談と米朝首脳会談により、朝鮮半島の情勢は今年大幅に緩和され、朝鮮半島核問題は対話解決の軌道に戻り始めた。この情勢の変化は主に二国間対話により起こり、表面的には中国は直接関与していないようにみえる。しかし今年上半期、100日にも満たない期間で中朝首脳は3回も会談を行っており、これは中国が朝鮮半島情勢の緩和を推し進める中で欠かすことのできない役割を発揮したと充分に証明している。

2018年における中国の周辺外交の新たな局面は中日および中印という重要な二国間関係で非常に大きな進歩が得られたことにも表れている。

今年、中日関係は大きく進歩した。日本の安倍晋三首相は二度目の就任から6年で初めて中国を正式訪問した。また、中国の李克強総理も日本を訪問した。中日関係は対立的戦略と競争の状況から「調和を追及する」状況へと変わり、中日経済協力にも新たな勢いが出現した。 

中国の周辺地域の安全保障および今後の世界の構造に大きな影響を持つ二国間関係は中印関係だ。米国のインド太平洋戦略の中核はインドを引っ張り出して中国に対抗することだ。昨年洞朗地域で対峙した際、米国はインドへの兵器売却を強化することで自身の真の態度を表明した。しかし中国が穏当に洞朗事件を解決したことで、インドは中印関係に対し新たな認識を持った。今年5月に両国首脳が武漢で非公式会談を行った後、二国間関係は好転し、この状態は続いている。最近では、両国の国境警備隊は国境地域で第9回防衛安全保障協議を行った。中印関係は現在健全な発展の軌道に入っている。

総括すると、2018年の中国の周辺外交は大きな試練に直面したが、中国が協力・ウィンウィンの正しい精神を堅持したことで、中国の周辺環境は次第に新たな局面に入ることができた。 

(時永明 本誌特約ライター、アジア太平洋地域問題専門家)

「北京週報日本語版」201812月28 

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