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第19回党大会を前に考える中国と世界
ジャーナリスト 木村知義  ·   2017-10-18  ·  ソース:
タグ: 党大会;中国;政治
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BRICS首脳会議では「パートナーシップを深め、さらに明るい未来を切り開く」と力説されただけでなく、BRICS+(プラス)として他の新興国、途上国にウイングを広げていく展望が示された。習近平主席の基調演説にある「異なる発展の道とパターンを尊重し合い、互いに配慮し合い、戦略的な意思疎通と政治的な相互信頼の増進に全力を挙げ、協力していく中で、信頼醸成と疑念の払拭に努めさえすれば、協力の道は進めば進むほど安定してくる」「多国間主義を断固維持し、国際関係の民主化を推進し、覇権主義と強権政治に反対しなければならない。共同、総合、協力、持続可能な安全観を提唱し、地政学上の争点となる問題の解決プロセスに建設的に参与し、しかるべき役割を発揮しなければならない」という提起には、これからの新たな世界像を構想する際にもっとも基本となすべき世界観が鮮明に語られている。めざすべき世界は、従来のような強大国の覇権によって形づくられた秩序ではなく、「ひらかれた多元的パートナーシップによって結ばれた世界」という、新たな世界観と価値観によって創りあげられるべきだという力強いメッセージである。 

このように、「一帯一路」と「BRICS」ないしは「BRICS+」という大きな構図で、まさにグローバルな広がりで、世界秩序の形成者としての中国の存在が見えてきたということだ。中国がグローバルガバナンスの形成者として役割を果たすということ、その際、平和的発展と協力、開放、互恵、ウインウインというパートナーシップを基底に据えるということは重ねて注視しておく必要がある。 

今始まっているのは、衰退する覇権に新たに台頭する覇権がとって代わるという旧来の「覇権循環型」の覇権交代ではなく、新たな世界の姿をめざす胎動だというべきである。戦火を契機とせず平和的に新たな世界秩序を創造するという、過去の歴史では経験したことのない「未体験ゾーン」に足を踏み入れているということだ。しかし、旧秩序とその下での世界観や価値観をこえていかなければならない営みとなるがゆえに、抵抗、摩擦も生じ、困難を伴うことはいうまでもない。しかし、このようにして歴史はひらかれていくことを、われわれは知る必要がある。 

2049年を視野に

そして、内政と外交政策は対を成すものとして見なければならない。 

「第13次5カ年計画」は中国の経済成長が「新常態」(ニューノーマル)に入ったとされてはじめて策定された「5カ年計画」だが、「2020年までに小康社会を全面的に実現する」という「5年間」の目標にとどまらず、「2つの百年」すなわち2021年の中国共産党結党百周年、さらに2049年の中華人民共和国建国百周年までをも「射程」に入れて中国社会をどのような姿で発展させるのかを提起している。そこでは、「革新(イノベーション)」「調和」「グリーン(環境)」「開放」そして「共有(わかちあい)」という5つの発展理念が語られている。内政と外交は対をなすと書いたが、ここが重要なところだ。この5つのキーワードは、今まさに世界が直面する課題を言い当てている。

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