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90後の若者はなぜ「新しい貧乏人」になったのか?
  ·   2020-08-28  ·  ソース:人民網
タグ: 若者;消費;経済
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90後の過剰な消費をあおる業者もある。

アップルはかつて、音楽プレイヤー「iPod」(アイポッド)のバッテリー寿命を18ヶ月と設計し、スマートフォン「iPhone」(アイフォーン)を修理しにくくし、わざと新型の5角形のネジを採用していた。こうしたやり方は企業側の「計画的スクラップ戦略」と呼ばれた。メーカーがわざと故障しやすい製品を作り、消費者が新たにお金を払って買い換えざるを得ない状況を作り出していたのだ。

こうしたやり方が徐々に過去のものになると、アップルは今度はカラフルなスマートフォンをそろえて大量に売りさばく手段に打って出た。これは1920年代にゼネラルモーターズ(GM)のスローン社長が元祖だ。スローン氏は売上を伸ばすため、消費心理を一新させる手法「計画的陳腐化」を創造した。

この手法は自動車に性能や技術の大幅な改善がないときに、カラーやデザインを変えて消費を促進するというもので、スローン氏は消費者に車にとって最も重要なものは何かを忘れさせ、新しいカラーを追いかけるべきトレンドへと祭り上げた。

業者に包囲攻撃されて、若者はあっという間に「新しい貧乏人」になってしまった。業者のやり方をよく知っていても、自分をコントロールできない。

2019年にノーベル経済学賞を受賞した3人の研究者が、「貧乏人の経済学」の概念を打ち出した。貧乏であることの根本的な原因は貧乏人が資源と余剰の利益を有効に利用できないこと、本来は未来の発展に利用されるべき資本的支出が大量に浪費されていることにあるという。現在、こうした90後の「新しい貧乏人」は、明らかに過度の消費という泥沼に足を踏み入れて抜け出せなくなりつつあり、徐々に「貧乏の罠」に陥りながらそれに気づいていない。彼らは何かモノを手に入れるために頻繁にお金を使い、いいと思えば新しい商品が出るたびに買い換える。たとえ不合理だとわかっていても、結局、一時的な満足感を得ることを繰り返してしまう。このような暮らし方は絶対に長続きしない。

高額の負債は過剰な消費行動が招いたもので、最終的に本当に貧乏になってしまう可能性がある。若者は冷静にならなければならない。買い物することばかり考えるより、実のあることにより多くエネルギーを振り向け、自分の手で価値を生み出し、自分のためによりよい未来を切り開く方がいい。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年8月28日

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