今回の第１回ＲＣＥＰ首脳会議後に発表された共同声明には、地域経済一体化堅持への強い願いが込められており、交渉の推進にプラスに働くだろう。共同声明には、「貿易の開放性と地域経済一体化によって、この地域は不安定な世界マクロ経済環境の影響を逃れることができ、それによって強靭な経済を維持している。できるだけ早い妥結という目標に向けて、閣僚と交渉官は２０１８年にいっそう努力する」ことが示された。 

今回の共同声明は次なる行動の方向性を次のように指し示した。ＲＣＥＰは既存のＡＳＥＡＮ＋１自由貿易協定を統合し、２国間の自由貿易協定が調印されていないＡＳＥＡＮの自由貿易パートナー国間に新たな経済的な結びつき構築することで、地域協力の成果を維持していく必要がある。 

最終的なＲＣＥＰ合意は、現代的で、全面的で、質の高い、互恵的な一連の経済連携協定であり、この地域で開かれた、貿易・投資を促進する環境を作り出すものであるべきだ。 

ＲＣＥＰが合意に達せば、雇用をさらに増やし、持続可能な成長を牽引し、包括的な発展を促進し、革新を推進することができ、また根本から人々の生活レベルを高めるだろう。ＲＣＥＰが十分に潜在力を発揮し、成長と公平な経済発展を牽引する重要なエンジンと経済一体化を推進する道筋となることを確保する必要がある。