近年、東アジアは全体的に安定した比較的速い発展を保ち、国際政治構造にプラスのエネルギーを注ぎ込み、世界経済の成長を引っ張ってきた。東アジア地域協力が盛んに行われている今、中国とＡＳＥＡＮの関係もグレードアップした新たな道のりをスタートさせ、東アジア協力は新たなチャンスを迎えるだろう。東アジア地域包括的経済連携（ＲＣＥＰ）交渉加速と早期妥結は、地域経済一体化の推進と包括的発展の促進に重要な役割を果たす。 

現在の世界においても、平和と発展が時代のテーマになっているが、直面する不安定性と不確定性が際立ち、世界経済の回復は依然として不安定で、地域紛争問題もひっきりなしに起こり、テロリズムなど非伝統的安全保障の脅威が引き続き蔓延している。こうした中で、東アジアが平和で安定した局面にあるのは生易しいことではなく、一段と大切にしなければならない。東アジア経済が発展の成果を得るのも生易しいことではなく、いっそう努力しなければならない。東アジア一体化プロセスの継続的推進は各方面の共通認識となるべきである。 

将来、「一帯一路」（「シルクロード経済ベルト」と「２１世紀海のシルクロード」）構想と「ＡＳＥＡＮ相互連結全体計画２０１５」とのリンクを推進し、中国・ＡＳＥＡＮ戦略的パートナーシップ・ビジョン２０３０の策定・実施を推進し、中国・ＡＳＥＡＮ自由貿易圏グレードアップの成果達成を加速し、中日韓自由貿易協定とＲＣＥＰの交渉の早期妥結を推進することは、地域の発展にとって重要な意義を持つ。 

ＲＣＥＰ交渉の早期妥結は地域経済にとって重要な意義を持っている。ＡＳＥＡＮ主導のＲＣＥＰ交渉が妥結すれば、人口約３０億、ＧＤＰ総和が約２１兆ドルで、世界貿易総量の約３０％を占める貿易集団が形成され、より広範囲のアジア太平洋自由貿易圏の実現をいっそう促す可能性がある。 

中国はＲＣＥＰの推進を堅持してきた。この１年、交渉が依然として複雑で試練に満ちていたにもかかわらず、各方面が注目するＲＣＥＰ交渉は閣僚らの継続的参画の下で飛躍的な進歩を遂げてきた。