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コーヒーや魚をドローンが配達 ドローン産業の発展が加速
  ·   2023-05-08  ·  ソース:人民網
タグ: ドローン;技術;文化
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スマホでコーヒーデリバリーを注文すると、15分もしないうちに、空からコーヒーが舞い降りて来る時代が本当にやって来た。デリバリープラットフォーム「美団」のドローンを使った配送が4月26日、上海市金山区で始まったからだ。上海初の常態化商用航空路線で、テクノロジー感満載のドローン配送がすでに市民の日常生活の中で応用を始めている。経済日報が報じた。

重要な新興産業である民間ドローン産業は、大きな発展のポテンシャルを備えているだけでなく、すでに急速に発展する様相を呈している。中国民用航空局が昨年発表した「華東エリア民用航空『第14次五カ年計画(2021‐25年)』発展計画」は、上海市金山区などをドローンテストエリアとするほか、業界基準や参入規則を制定し、さらに広い範囲でのドローン応用推進を検討し、ドローン産業のエコロジカル体系発展をリードするとしている。

金山区は実は2018年8月にはすでに華東ドローン拠点を設置し、ドローンをめぐる競争の場で先頭を走るようになっていた。そして、ドローンは現在、人々の日常生活にまで溶け込むようになっている。「スマホでコーヒーデリバリーを注文すると、15分もしないうちに、空からコーヒーが舞い降りて来て、客の手元に届く」。上海市金山区では4月26日、「美団」の上海初の常態化商用航空路線運用が始まり、まるでSF映画ようなワンシーンが現実のものとなったからだ。市民は、美団のアプリを通じて、テクノロジー感満載のドローン配送サービスを体験することができる。この商用航空路線は全長2.2キロで、最大積載量2.3キロのドローン3機が導入されている。飛行高度は最高120メートルで、小雨、または風力8.0―10.7m/s以下の天候下で、通常運航することができる。また、デリバリー注文と普通の注文に違いはなく、値段も普通のデリバリー注文と同じに設定されている。

華東ドローン拠点の責任者・薛彬氏は、「浙江省舟山市で水揚げされたばかりの魚介類が1時間以内に上海に配送され、2時間で上海市民の食卓に並ぶことも可能になるだろう。2021年10月にはすでに当拠点は、多方面と協力して、中国初のドローンを使った海における超長距離物流輸送に成功した。拠点内の企業・上海峰飛航空科技が独自に研究開発したドローンが、金山区の水上空港を出発し、海を越えて浙江省舟山市定海区に着陸。ワタリガニやフウセイなど、10キロ分の魚介類を積載した後、再び上海に戻って来た。往復200キロに要した時間は片道1時間だった。その後も、当拠点は、ドローンを使って荷物を輸送するテストを複数回行い、その低空スマート物流輸送の商業化検証やドローン耐空性審査技術研究などの分野で、重大な進展を遂げた」と説明する。

デリバリーが、ドローンにとっての「お手並み拝見」といった業務であるとすれば、人を乗せることができるドローンは、「SFの世界が現実」となる既視体験となると言えるかもしれない。人を乗せることができるドローンを研究する企業・「御風未来」は昨年、新型eVTOL(電動垂直離着陸機)であるMatrix1を打ち出した。そのコア技術は、垂直離陸、クルージングフライト、垂直着陸で、その全ての過程をフライトコントロールシステムでコントロールすることができる。「御風未来」の創始者である謝陵・最高責任者(CEO)は、「従来の小型有人航空機と異なり、eVTOLは、フライトの全ての過程をオンラインでコントロールできる。最も基本的な物理原理、1行目のプログラムコード、1つ目の部品から始めて、当チームは8年前から、折り畳み式プロペラ搭載の垂直離陸ドローンのフライトコントロールシステムを独自に開発してきた。そして、ドローンの数十万時間のフライトテストを行ってデータを蓄積し、アルゴリズムとロジックを最適化してきた」と説明する。ドローン業界において、フライトコントロールが認可を得ないことには、製品も認可を得られない。そのため、フライトコントロールシステムが無ければ、その前途も無いということになってしまう。フライトの経験を積んだことにより、この成熟したフライトコントロールシステムが、「御風未来」の製品を守る「城壁」となっている。

金山区は今年、「ドローン産業の質の高い発展を促進し、華東ドローン拠点建設を深化させるための行動案(2023—25年)」(以下、「ドローン行動案」)を発表した。同行動案が実施されると、金山区ではドローンの体系化と大規模応用、特色ある発展が加速し、長江デルタにワールドクラスのドローン産業クラスターが作り上げられることになる。

金山区経済委員会の周増副主任によると、「ドローン行動案」は、2025年をめどに、同区のドローン産業の規模を新たなステージに引き上げる目標を掲げている。具体的には、ドローン産業のプロジェクト計画投資額を100億元(1元は約19.5円)、企業の市場価値の評価額を100億元まで引き上げ、体系化のイノベーション成果を50件挙げ、「100+」応用シーンを構築し、フライトサービスの「オンラインによる統一管理」を実現し、包括的制度のイノベーションを実現したい考えだ。

周副主任は、「いばらの道を切り開き、将来に向かって突き進んでいる企業に、サポートや下支えを提供しなければならず、起業家が孤軍奮闘することがないようにしなければならない。金山区は、華東ドローン拠点に、ドローンフライトサービス、研究開発・製造、展示・販売、教育トレーニングセンターを設置している。また、テクノロジー・イノベーション孵化、耐空性技術研究、テスト・検査センターも設置して、ドローンメーカーに、原材料から、応用シーンに至るまでのオール産業チェーンサポートを提供する計画」と説明している。(編集KN)

「人民網日本語版」2023年5月8日

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