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ヘレン・スノーとの80年の時空を超えた出会い
本誌記者 梁宵  ·   2016-10-18  ·  ソース:
タグ: テレビドラマ;エドガー・スノー;文化
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スノー夫妻にとっての長征

「もしエドガー・スノーが陝西北部に行くことなくこの本を書いたのであれば、長征の知名度は世界的にここまで高くなかったかもしれませんね」とエリゼさんは言う。80年が過ぎたが、エドガー・スノーの『中国の赤い星』は多くの中国に興味を持つ西側の人々にとって今も必読の書だ。エリゼさんもエドガーの本で初めて紅軍長征の物語を読んだ。

エドガー・スノーはかつて『中国の赤い星』翻訳版の序文でこう書いている。「私と共産党は無関係であり、しかも事実上、私はいかなる政党にも入党したことはない。従ってこの本は決して正式な、或いは正当な文献とは言えない。ここで私がやりたかったのは、私が共産党員と共に過ごした日々に、見て、聞いて、学んだことの全てについて、公平で、客観的で、無党派の目から見た報告をすることだけだ」。

エドガーとその夫人が執筆した文章は、世の人々に中国共産党と長征を客観的に理解する機会を提供した。今に至るまで、彼らの作品は何度もドラマ化され、現代の国内外の視聴者にとっても、すでに80年も前の話になった歴史を深く理解する機会になっている。

エリゼさんもその受益者の1人だ。ドラマがクランクアップした後、彼女は自分の演じたヘレン・スノーについて非常に深く理解したと同時に、ヘレンが生きた時代の中国、特に紅軍と長征について新たに多くのことを理解したのだ。

エリゼさんはこう語る。「長征の意義は、共産党党員がついに落ち着き先を得て、有益な仕事に取り組めるようになり、延安で工場や学校を創立し、共産主義の基本理論を実践できるようになったことです。その努力は今日、実を結びました。長征は中国人の民族精神の体現だと捉えることができます。どれだけの困難があっても、中国人はあきらめない。どれだけの人が長征で犠牲になったと思いますか?紅軍は多くの場合靴も履かず、食べる物もなく、雪山を登り、草原を横切った。彼らは全てを捨てたけれど、夢は持ち続けたのです」。

長期間にわたって中国で暮らす米国人として、エリゼさんは中国と米国には本当に多くの相似点があると感じている。この2つの国では、努力しさえすれば成功するチャンスがあると皆が信じている。米国では、そう信じることは「アメリカン・ドリーム」と呼ばれる。そして中国では、成功を目指して頑張ることは「中国の夢」だ。「長征の勝利は実のところ『中国の夢』の体現です。努力し、頑張って続けていけば、きっと成功する。例えば、今日の中国のアリババ・グループの成功は長征精神の体現です。こんな風に言うとちょっとクレイジーですよね。でも本当にそうなんです。考えてもみてください。アリババの創始者は、風采が上がらなくて、KFCに採用面接に行ったのに断られてしまった。でも彼は常にあきらめずに、多くの困難を克服し、自分の考えを堅持して、最後には成功したのです。これは長征精神の現代中国における体現に違いないでしょう?」

延安で撮影に参加していた時、エリゼさんは「窑洞(ヤオドン)」と呼ばれる洞穴式の住居で1カ月間暮らした。「とても気に入りました。冬は暖かくて夏は涼しい。今になってやっと、なぜ紅軍長征の終着点が延安だったのか分かりました。延安は山地で、軍事的に守られていて、安全だと感じることができたんです」。ドラマでこの役を演じた米国人として、このドラマはスノー夫妻の経験を通じて中国の視聴者に次のことを訴えかけているとエリゼさんは感じている。「米国人のスノー夫妻には中国を愛する義務はなかった。それにもかかわらず、彼らはそうした。しかも自身の最大の努力を払って中国をよりよく変えようとし、世界に中国を理解してもらおうと努めた。中国人として、この2人の外国人よりもっと自分の祖国を愛さなければならないのではないか?」と。

「北京週報日本語版」2016年10月21日

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