
梅屋庄吉のひ孫に当たる小坂文乃さん
ディスカッションの中で、梅屋庄吉のひ孫に当たる小坂文乃さんは孫文と梅屋庄吉の交誼を紹介した。小坂文乃さんは次のように述べた。「孫文に関わった日本人は300人以上いるというふうに言われている。彼らがこの革命に関わった動機からみると、自由民権主義、国権主義、政界・財界の有力者という3つのグループに分けられる。それぞれの立場から革命に関わる動機も違っているが、革命運動本来の目標とは異なる動機で革命を利用していたとみられる。そういう意味から、孫文と真の意味での友人と言われる人はごくわずかだった。民間人の立場で物心両面から孫文の革命を支え続けた梅屋庄吉はその1人として挙げられている」。
孫文は政治活動をした30年のうちおよそ三分の一に当たる約10年間、日本に滞在していた。したがって何らかの形で孫文を援助した日本人は数多い。しかし、援助の規模(時価約2兆円といわれる)といい、何らの見返りも求めずひたすら革命の成就のみを願った志といい、梅屋庄吉の業績は際立っている。
なお、「孫文、宋慶齢と梅屋庄吉展」は、12日まで北京・後海の宋慶齢故居で行われている。
(写真はいずれも繆暁陽記者が撮影)
「北京週報日本語版」2010年9月10日
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