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「東方紅」から「北斗」まで  
中国の運搬ロケット技術の新たな発展

航空宇宙工業部 徐 健 

七月十六日北京の夏時間の九時四十分、中国は西昌の衛星発射センターで新たに研究開発された「長征2E号」クラスター型大推力運搬ロケットを打ち上げた。今回の打上げの成功によって中国の運搬ロケットシリーズに新機種がプラスされた。このことは中国がすでに大型宇宙衛星の打上げ能力を有することを示すものであり、中国の運搬ロケット技術が新段階に突入したことを示すものである。

長征ロケットシリーズ

今回の打上げ成功に先立って、中国の宇宙工業は「長征1号」「長征2号」「長征3号」「長征4号」を中心に長征ロケットシリーズを完成させている。一九七〇年四月のスタートから、中国は長征ロケットシリーズを利用して通信、回収式リモートセンシングなど各種用途の衛星二十七個の打上げに成功している。

長征ロケットシリーズのなかで、真っ先に中国の宇宙活動の序幕を開き、「東方紅1号」衛星を宇宙に送りこんだのは「長征1号」ロケットである。このロケットは全長二九•四五メートル、最大直径二•二五メートル、離陸時の重量八一•六トン、有効積載量三百キロである。このロケットは衛星二個の打上げに成功した。

一九七五年、「長征2号」ロケットが正式に使用され始めた。「長征2号」は二段式液体燃料ロケットで、長さ三十五メートル、最大直径三•三五メートル、重さ百九十一トンで、二•五トンの有効積載量を二百ないし四百キロ離れた軌道に乗せることができる。「長征2号」は三軸のスタビライザーとデジタルコンピューターを初めて採用し、揺動エンジンで推力のベクトル制御を提供するものである。一九七五年にスタートした「長征2号」は成功裏に回収式リモートセンシング衛星十一個を打ち上げ、成功率は一〇〇%である。

「長征3号」は三段式ロケットである。この一、二段は中国の長距離運搬ロケットを基礎に改造されたものである。第三段については世界中でごく少数の国だけしか知らない現代ロケット技術のトップレベルの液体水素液体酸素高エネルギー低温の燃料ロケットのカギとなる技術を採用し、無重力状態、真空に近い状態のもとで三段式ロケットを二回で始動させる技術を見つけ出し、赤道から遠く離れた地点で地球静止軌道衛星を打ち上げるという軌道コントロールの難関を突破した。「長征3号」は全長四三•二五メートル、最大直径三•三五メートル、離陸時の重量二百二トン、離陸時の推力二百八十トンで、一•四トンの有効積載量を赤道上空三万六千キロの地球静止軌道に乗せることができる。「長征3号」は品質が優秀で、信頼性が高い。これまで七回の発射を行ったが、第一回発射時の三段式ロケットのエンジンに第二次点火の際若干異常が現れて、衛星が軌道に乗らなかったのを別にすれば、他の六回についてはすべて打上げに成功した。その成功率は九三%に達し、国外の同種の運搬ロケットの率よりは高い。

一九八九年九月、「長征4号」ロヶットは太原衛星発射センターで中国初の実験気象衛星―「風雲1号」の打上げに成功した。同ロケットは多目的の常温燃料三段式ロケットで、全長四一•九メートル、最大直径三•三五メートル、離陸時の推力は三百トン、一•五トンの有効積載量を九百キロ離れた太陽同期軌道に乗せ、三•八トンの有効積載量なら高度四百キロ、傾斜七十度の軌道に乗せることができる。「長征4号」は動力システム、誘導安定システム、測量システムなどの面で先進的技術を採用しており、衛星発射場が変ろうと別の軌道であろうと別のパターンの応用衛星や科学技術実験衛星であろうと適応力がある。

上記の各種ロヶット開発の成功により、中国は近距離軌道衛星、太陽同期軌道衛星、地球静止軌道衛星の打上げ能力を同時にもつ世界でも数少ない国の一つとなった。

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