中国港湾コンテナ埠頭サミットフォーラムが21日、上海市で開催され、全国94埠頭の代表約140人が参加した。会議によると、今年は全国の港湾業・水上運輸業の業績が過去数年間で最も低迷した年になる見込みで、来年はさらに状況が深刻化することが予想されるという。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
フォーラム参加者によると、米国の金融危機を発端とした世界経済の低迷を受けて、水上運輸業にも低迷の兆しが現れている。港湾のコンテナ取扱量の伸びが鈍化しており、背景として一部の中小企業が倒産・閉鎖に追い込まれ、輸出企業数が減少したことが挙げられる。
現在、全国の船舶会社の輸送力は市場ニーズを大幅に上回り、アジア・米国航路の輸送コストは年初の1TEU(20フィート標準コンテナ)当たり1千ドルから、現在は300~400ドルまで下がっている。多くの船舶会社が複数の航路を合併し、船舶の新規増加を凍結することでコスト増大をしのいでいる。港湾の処理能力も過剰だ。今年は全国的に港湾建設投資ブームが起こり、その結果、一部の地域では港湾業務が供給過剰となり、港湾間でマイナスの競争が起きる可能性も出てきた。
国内最大の港湾企業・上海国際港務(集団)株式有限公司の責任者によると、同集団の今年これまでのコンテナ取り扱い量は、年初に制定したスケジュールとは大きな開きがある。今年は2850万TEUを見込んでいたが、目標達成は難しいという。
米国は上海港を出発するコンテナの主な目的地で、米国航路でのコンテナ取扱量は上海港の取扱量全体の20%を占める。だが米国市場のニーズ低下に伴い、上海港からの輸出量も減少し、上海港の今年1~9月の対米コンテナ輸出量は前年同期比7.8%減少した。
だが全体としてみれば、上海港の運営状況は引き続き好調だ。第一に、コンテナ取扱量はマイナス成長になっておらず、伸びが鈍化しているだけだ。第二に、港湾全体の貨物取扱量は理想的なレベルに達している。上港集団も今年の取扱量は3億8500万トンに達して、年間計画を達成する見込みだ。
「人民網日本語版」2008年10月23日
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