国務院の温家宝総理は28日、ロシアの首都モスクワで第3回中国・ロシア経済工商業界ハイレベルフォーラムに出席した際、次のように述べた。
現在、世界の金融情勢が激しく揺れ動いており、世界経済はかつて経験したことのない厳しい試練にさらされている。世界の金融市場を安定させるために、先進国は相応の責任と義務を果たさなければならない。その他の国は合理的なマクロ経済政策を取って、経済、金融、資本市場の安定を維持するとともに、世界の経済成長をともに促進し、特に今回の危機が発展途上国に、とりわけ最貧国に与える深刻な影響に注意を払い、できる限り軽減するよう努力しなくてはならない。
このたびの金融危機から得た教訓を真剣に総括し、貯蓄と消費との関係、バーチャル経済と実体経済との関係、金融の刷新と金融の監督管理との関係を正確に処理しなくてはならない。国際金融の新秩序構築は喫緊の課題であり、願ってもないチャンスでもある。第一に、国際的な金融組織システムを調え、国際金融や地域金融の安定維持、金融監督管理の強化などで役割を積極的に発揮させるべきだ。また新興国や発展途上国の知る権利、発言権、ルール制定権を確立することが必要だ。第二に、国際金融監督管理システムを改革し、合理的かつ効果的な金融監督管理標準、予測警告システム、リスク防止システムを制定すべきだ。特に主要な準備通貨国の監督管理を強化することが必要だ。第三に、多元的な国際通貨システムの構築を急ぎ推進し、各種通貨の役割を発揮させるよう努め、国際通貨システムの安定をともにはかることが必要だ。(編集KS)
「人民網日本語版」2008年10月29日 |