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本誌報道  
銀川市の「小さな巨人」・LGマザック社

 

05年、独資企業に

しかし、初めから全てが順調に運んだわけではなかった。1999年の会社立ち上げから関わってきた松宮文昭副総経理は設計を専門とする技術畑出身の人物だが、その松宮氏によると、中国進出や独資企業への移行に関しては日本国内、中国国内ともにさまざまな議論があったという。初めは当時の寧夏長城機器集団との合弁企業(中国側75%、日本側25%)を99年3月に設立し2000年5月に開業、2年間で黒字に転換させた。売上を伸ばす中で築かれた信頼関係を基礎に02年に38%の出資率、05年に100%の独資企業へと移行した。その背後には、合弁会社の立ち上げ直後に打ち出された中国の「西部大開発」政策が追い風となった経緯がある。松宮氏は「西部大開発の波に乗れたことがラッキーだった」と振り返る。また、進出した90年代末には日本は不況の只中にあったが、むしろそのために優秀な人材を日本から引き抜くことができ、未上場、無借金の強みで不況を乗り切れた、と松宮氏は言う。

現地に根を張る

5月12日の四川大地震の時刻に自社の2階で接客中だったという松宮氏は、日本でも経験したことのない揺れに驚いたという。この地震で取引先の東方電気集団が大きな被害を蒙ったこともあり、ヤマザキマザックは寧夏赤十字会に対して3000万円(約200万元)の義援金を贈った。今後も全力をあげて被災地の同社製工作機械の無償復旧支援を進めていくという。

また、6月29日から7月1日にかけて寧夏回族自治区の中衛市、呉忠市、銀川市の3都市で行われた五輪聖火リレーには、同社の技術部門の従業員が聖火ランナーとして選ばれ、呉忠市内を走った。

立ち上げから間もなく10年を迎え、徐々に地元に根を張り、マイナス要因をプラスに転化させ、時代の風を巧みに引き寄せてきた「小巨人」が今後、この中国西北の地・銀川市で生産面だけでなく人材育成、人的交流などの面でも、どのような成果を生み出していくのか楽しみだ。

「北京週報日本語版」2008年9月23日

 

 

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