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中国の十二支干  
寅虎

  勇猛かつ吉祥のシンボル 寅(とら)の刻は、早朝3~5時である。夜行性のトラが動き回り、もっとも凶暴になる時間で、そのため「寅時」にトラが配された。

民芸品の中には、トラをモチーフにしたものがよく見られ、中国人がトラを吉祥物にして久しい。古代人は竜とトラを崇拝していた。それはいずれも、古代人が敬う四方神の一つである。人々はトラを「戦神」と考え、古代の帝王が臣下に「兵馬の権」(統率権)を与えたり、軍隊に指令を出したりした際に、割符として使ったものが虎型の銅印だった。商・周時代の青銅器にあるトラの紋様は、当時の人々が崇拝し、軍事的威力を誇示するものだった。交戦の際には、陣幕がトラの模様で飾られ、武器にもトラの頭をかたどった刀や戦斧、弓などがあった。勇猛な将軍は「虎将」「虎士」と称され、その子女は「虎子」「虎女」と呼ばれた――など。その後、竜のモチーフが封建皇帝の専有になったのに対し、トラのモチーフは民間へと広まっていった。

民間では、トラは「百獣の王」だとされる。勇猛かつ吉祥、安全の象徴である。春節は家の中にトラの絵をかけ、清明節はトラの形のまんじゅうを蒸し、端午節はトラにまたがり妖怪を切る張天師(道教最古の一派の創始者)の絵をかけるなど。また、トラは鬼(妖怪)を食べることができるという。トラの絵を門の上にかけると、鬼は侵入できないのである。人々は、子どもの頭から爪先まで、トラのデザインや造形で飾る。子どもがトラに守られるよう、またトラと同じく勇猛で健やか、元気であるようにと願ったものだ。民芸のトラは、ほとんどが母親の手からなるもの。そのため自然とその造形も、赤ちゃんのようにかわいらしくなったのである。

「人民中国」より

 

 

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