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火薬の今昔  
火薬の今昔

             

中国史料の記載によれば、中国が火薬を発明したのは紀元前1世紀。当初は製薬のみに用いられた。9世紀末になると、黒色火薬が出現し、花火や爆竹の製造に用いられるようになり、祝日や祭典の際には花火や爆竹を上げて祝う一種の伝統文化が形成された。10世紀には、武器製造に用いられるようになり、大量の火薬武器が戦場に姿を現した。火薬ロケットや火縄銃、大砲など、18世紀に西洋列強が中国を侵略した際には、中国軍はやはりこうした大砲や火縄銃で抵抗した。

13世紀。火薬と火薬武器は商人によってインドを経由してアラブ諸国に伝わった後、アラブ人がスペインを経てヨーロッパに伝えた。火薬武器はヨーロッパの都市での市民の反封建闘争で極めて大きな役割を果たした。その後、資本主義の発展に伴い、新しい精鋭な大砲がヨーロッパの工場で製造されるようになり、強大な威力を持った艦隊が帆を揚げて出航、新たな植民地を征服した。火薬の発明は世界の歴史的な過程を推進したと言っていいだろう。

17世紀になると、火薬によって鉱山の大規模採掘が可能となり、近代採掘業と製錬業の発展が促された。

19世紀に、ヨーロッパに黄色火薬が出現したことから、黒色火薬が軍事に用いられることはなくなった。その後、黒色火薬は主に採鉱や花火・爆竹の生産に利用されていく。

採掘業は中国の基幹産業の一つだ。国家統計局のデータによると、07年の採掘業の固定投資額は5271億元と、前年同期比26.9%の増となった。しかも採掘業は外国企業投資の重要分野であり、現在、100社を超す外資が中国で探査や採掘を行っている。

花火・爆竹の生産は中国ではすでに一大産業。本部が湖南省瀏陽市にある国際花火協会の統計では、中国の花火・爆竹生産企業は計約7500社、原材料関連企業は約2000社、販売会社は約2100社を数え、07年の総売上高は100億元。中国は花火・爆竹で世界最大の生産国、輸出国であり、製品の50%以上を百数カ国・地域に輸出しており、貿易額で世界全体の90%前後を占める。

火薬の発明は人類に別の貢献をもたらした。宇宙事業である。14世紀末、万戸という人がいた。自分で造った47個の火薬を椅子に縛りつけ、自らその椅子に座り、両手で大きな凧を掲げ、火薬ロケットの推進力を利用して上空を飛ぶことを思いついた。凧を利用して無事に着陸したものの、不幸にもロケットが爆発し、万戸は命を落とした。70年代に開かれた国際天文連合会で、月にある1つの円形の山が「万戸」と命名された。「初めてロケットを利用して飛行を試みた人」を記念するためだ。

今日、中国の宇宙事業は極めて大きな成果を収めている。12規格の長征シリーズ運搬ロケットを有し、高中低と異なる軌道に応じて衛星を月まで送ることができる。運搬ロケットは中国が自力で研究開発した計約70個の衛星をすでに予定軌道に乗せており、28個の外国衛星の打ち上げにも成功。国際商業衛星市場で一席を占めるまでになった。

「 北京週報日本語版」2008年8月

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