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煙台と日本をつなぐ縁

本誌日本語専門家  勝又あや子

青島に次ぐ山東省第2の都市、煙台。青島に比べると日本での知名度はそれほど高くはないが、実は煙台と日本とは不思議な縁で結ばれている。海のシルクロードの起点、第1回遣唐使の上陸地、倭寇襲来防止の狼煙台……古代から日本と深い関わりを持ってきた煙台は、現代では日系企業の格好の投資先、加工食品輸入先として密接な関係にある。ワイン産地としても日本での知名度アップが期待できそうだ。

 倭寇防衛の狼煙台が「煙台」の由来

煙台は山東半島東部に位置する沿海都市で、北は渤海をはさんで遼東半島と対峙し、東は黄海をはさんで朝鮮半島と向かい合っている。

        煙台市中心部の煙台山から煙台港を望む

煙台と日本との関連は深い。「海のシルクロード」の起点であった煙台からは、中国の絹織物や冶金、製紙などの技術が朝鮮や日本などに伝えられた。631年に第1回遣唐使が上陸したのもこの地であった。

煙台という地名も日本と切り離せない関わりを持つ。煙台は古くは「 芝罘」と呼ばれていたが、1398年(明の洪武31年)に倭寇の襲来を防ぐ目的で狼煙台が築かれ、それが現在の煙台という知名の由来になった

煙台は1958年にアロー戦争の講和条約である天津条約で西洋諸国に開港され、1861年に正式に通商港となった。当時、英、米、仏、独、日、デンマークなど17カ国が煙台に領事館を開設した。 芝罘区にある煙台山には、日、米、デンマークなど6カ国の外国領事館の建築が残っており、当時の姿 を今に伝えている。煙台はその後イギリスの条約港、ドイツの支配拠点を経て、第一次世界大戦後はアメリカ海軍の駐留港となり、また日本の交易拠点にもなった。

<データで見る煙台>

総面積は1万3746.5平方キロで、ちょうど福島県と同じくらいの大きさ。人口は652万人。北京から煙台莱山国際空港までは飛行機で約1時間。空港から市街地へのアクセスも約30分で非常によい。2010年のGDPは4358億4600万元で、実質成長率は14.1%。青島(5666億1900万元)に次ぐ山東省第2の経済都市であり、成長率は青島の12.9%をしのぐ。

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