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「恐竜が鳥に変身」に新たな証拠

 

最新手段にトライ

「私たちはギガントラプトル・エルリアネンシスの研究に際し、分岐系統学の研究方法を含めたさまざまな手段を用いて信頼できる結論を導き出した」と徐星氏が説明する、その分岐系統学とは、形態の特徴をデータ化し、“定量化”の手法によって種の間における進化の関係を推定するという方法だ。

徐星氏が使用するすべてのコンピュータの画面は常に“?”、“0”、“1”等々の記号でいっぱいだ。ギガントラプトル・エルリアネンシスを“系統樹”上の位置に置いて研究していたとき、彼とその仲間たちは2つのマトリックスデータを解析した。1つは鳥類と近縁関係にあり比較的恐竜に近い59の種を選び出し、関連する251の特徴を分析することで、それらの異なる恐竜とギガントラプトル・エルリアネンシスとの間にどのような関係があるかを考察するものだ。数カ月もの間、さまざまな記号を使って画面上の59×251の空欄をひたすら埋めていくという、彼自身も「味気ない」と認める作業が徐星氏の仕事となった。だが、その結果、ギガントラプトル・エルリアネンシスとその他のオヴィラプトル類が一緒に集まっているのを発見したのだ。

もう1つは、オヴィラプトル類の進化に関連するもので、きめ細かい計算の末に、徐星氏らは、ギガントラプトル・エルリアネンシスが、「最も原始的」でも「最も進歩した」オヴィラプトル類でもなく、その両者の中間にあることを発見した。

従来の古脊椎動物学は“定性的研究”が主流で、化石の形態学的特徴について叙述し、重要な特徴が持つ進化の意味を分析し、異なる種の間の祖先を推論するというものだった。「こうした研究は往々にして研究者の経験に頼るため、学者によって異なる判定基準を持つことがしょっちゅうあり、その結論も主観が極めて強く、予測可能性と検証可能性に欠けていた」と指摘する徐星氏は、「研究対象のデータを採集するという方法は、作業量では従来の方法を上回るものの、現代の古脊椎動物学はさらに多くの方法と手段で1つの種を全面的に理解しようとする傾向にあり、その中からいっそう全面的で、より正確で、なおかつ度重なる検証に繰り返し堪えられるような結論を得ようとしている」と説明する。

『ネイチャー』誌の匿名の査読者は徐星氏の論文を審査した際、それが通常の分類学論文の中で組織学などのさまざまな手法を運用する試みを提唱していることについて、将来の研究論文が広く採用すべきモデルだと見なした。

「CTスキャンなどの技術は、従来のやり方では観察できなかった情報を研究者に提供して、恐竜の頭蓋構造を復元し、その運動パターンなどの問題を研究することもできる。この方面ではイギリスの学者が有益な試みを行っている」と徐星氏は言う。

進化の問題は長い間、主に古生物資料(化石)と形態学の資料に頼ってきた。そして、分子生物学の猛烈な勢いでの発展に伴い、現在、分子レベル、細胞レベル、胚胎レベルでの進化に関わる研究を行う学者はすでに大量におり、多くの重要な進展を遂げている。「鳥類の起源に関わる研究を発育学・生物学と結びつけ、そこからその進化の過程を全面的に調べたい」と徐星氏はその抱負を語った。

「北京週報日本語版」 2008年12月24日

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