中国の生態環境改善に「国際竹籐組織」が大きく貢献
竹と籐は世界的にも重要な2つの生態資源であるとともに、経済資源、文化資源でもある。森林伐採を減らし、環境を守り、貧困を解消し、農村の持続可能な発展を促進するうえで、竹籐産業は特別な潜在力を具えており、重要な役割を果たす。
江会長は、「今や中国の林業主管部門、とりわけ南方地区は竹籐産業の潜在力と価値を極めて重視し、竹籐産業の発展を地域の持続可能な発展計画に組み入れ、貧困救済開発や生態系保護と有機的に結びつけて支援策や行動計画を立てており、竹籐産業のメカニズムと技術革新を強化している。“会社プラス農家”と政府のサポートを基礎に、竹籐産業の発展システムと発展メカニズムを絶えず整備し、先進的な技術の応用を研究し普及させて、より低消耗で高付加価値の竹籐製品を開発し、地域経済と生態保護、国際貿易に対する竹籐産業の貢献度をさらに高めていく」と表明。
1997年11月6日、国際竹籐組織(INBAR)が北京で正式に成立した。同組織は成立して10年間で、中国と世界の貧困解消、生態系改善、竹籐の国際貿易促進、竹文化の伝承などにすぐれた成果をあげ、国際社会から広く認められ、讃えられてきた。今ではアジア、アフリカ、中南米の竹籐生産国の間および欧米の竹籐製品消費国の間における友好交流の舞台となり、世界の竹籐産業の平等な対話の窓口となり、世界各国が手を携えて世界の調和を促し、絆を強める場となっている。
07年11月2日、同組織は北京の人民大会堂で成立10周年の祝賀大会を行うとともに、竹・籐の持続可能な発展をテーマとしたフォーラムの開幕式を執り行った。中国共産党中央政治局常務委員で全国政協主席、中国緑化基金会の名誉主席でもある賈慶林氏が開幕式に出席し、講演を行った。そして、国家林業局の各司局や各直属組織の責任者、竹を生産する省、科学研究所、重点企業の代表など600人近くと40カ国余りの120人の来賓が参加した。
江会長によると、同組織は成立後10年を経て、その構成メンバーも創設時の9カ国から34カ国に増え、国際的な協力パートナーも130余りとなった。06年には、同組織は『国際竹籐組織2015年発展戦略』を制定。この『戦略』で定めた目標は▽効率のよい協力パートナー関係のネットワークを築き、拡大させる▽貧困解消、発展促進のためのよりよい方法とモデルを探り、打ち立てる▽環境と生物多様性の保護を強化する▽平等な世界および地域の双方向貿易システムを改善し刷新する、というものだ。2015年までに、構成国は現在の34カ国から少なくとも50カ国になり、協力パートナーの数も増えることが見込まれている。また、発展途上国で5つのモデル・訓練センターを設立し、技術コンサルタントと新製品の展示を行っていく予定だ。
国際竹籐組織のホスト国として、中国政府は同組織を舞台に各構成国や国際組織との二国間もしくは多国間交流、協力を強め、各国や国際社会とともに世界的な竹籐事業の発展を共に推し進めていくことになる、と江会長は表明した。
(江沢慧女史は、中国生態文化協会会長、全国政協人口資源環境委員会副主任、国際竹籐組織理事会連合主席の各肩書きを持つ)
「北京週報日本語版」 2008年11月19日 |