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「馬上の花見」で見た日本の「人情美」
  中国青年代表団一員の日本訪問記

 

 

最も啓発的な話し合い ─若い「中国通」との出会い─

日本には多くの「中国通」がいるとは分かっていたが、A団と立命館大学との合同合宿セミナーで山田知哉君に出会う前には、こんな若い「中国通」に出会ったことがない。

山田君は立命館大学の四年生で、東洋文化を専攻している。背が高く肌が白く、気品もあり、生粋の「80後」(中国の1980年代に生まれた世代を指す)で、中国語を自由に操る。東洋文化を習うきっかけは、大学受験の時、魔が差したように「三国史」など中国の古典文学に夢中になってしまい、中国語を習いたくなったのだという。上海で一年の交換留学の経験もあるうえ、平日も沢山の中国の若者と頻繁に交流しているため、セミナーでは私たちと中国語で話し合い、支障も殆んどない。「80後」の間で流行っている冗談も、中国の最近の映画やドラマも、そして侠客小説の主人公「韋小宝」までもよくご存知である。

セミナーの中で、日本のアニメの大ファンという中国の学生が何人かいた。流行文化の話題になると、山田君は、中国の若者は大体日本のアニメ、ゲーム、ポップミュージックなどがきっかけで日本に興味を持つが、それぐらいで満足するのではなく、もう一歩進んで、日本の伝統文化を探ってほしい、そうしてこそ日本の真髄が見える、と言った。彼は国民性の話題に特に興味があるらしく、日本人の美点を褒めている私たちに対し、中国人の「感動的」なところを指摘した。

先ずは家庭愛を大事にすること。中国の家庭で、もし家族の一員が何か困難にぶつかった場合、その家族全員が、日本人にとっては不思議に思えるほどの力で一緒に困難を乗り越える。それに対し、日本人は個人の独立を重んじているため、家族が力を合わせる団結心が弱い。次に、中国人は友人関係を特に重んじている、それを「義気」(友人に対する義侠心)という。割り勘にすることを水臭く感じるので、友人を奢る習慣がある。そして、相手の私生活までをすごく気にしているため、うるさいほど恋愛のアドバイスをしてくれるという。中国の友達の熱心さに、山田君はあきれて感動しているという。

「中国通」の中国に対しての理解は確かに深いものである。日本人としては、中国人はしばしばうるさくて、いいかげんで、思いやりがないように思うかもしれない。が、もっと中国を理解すれば、「孝」、「義」など伝統的な美徳を守り、家族と友人を大切にする気持ちが中国人の心に潜んでいることがわかるようになる。それは、距離感を保っている礼儀正しさより、遥かに暖かいものだと思う。

西洋人が東洋を観察する時、往々にしてアジア各国を一体と見なし、「勤勉」や「集団主義」などのようなレッテルを貼ってしまうようである。同じ東洋の国同士が近隣を見つめ合えば、互いの微妙な差異に気付き、特色を見分けることがもっと可能になるであろう。防災教育、立食、音姫、子供の独立性を育むこと等々は、日本人が狭い島国の限られた資源と頻発する地震などの災害という環境の中で身につけてきた、敏感な性格と危機意識の表れである。それこそ、この度私が「馬上」で見た一番きれいな「花」である。日本の「人情美」と、敢えて名づけておく。

「北京週報日本語版」 2008年8月11日

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