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記者 成都に戻ってから、街や人々の様子はどうですか。
坂本 周囲の様子はまったく変わっていません。ただ、土日は学校に用があって行ったのですが、中日会館の周辺の空き地に自家用車を乗り上げて、テントを張ったり、パラソルを広げたり、いすを持ち出したりして、そこで生活する方たちがかなりいます。聞けば、近くのマンションに住んでいる住民らが不安に思って、こうやって過ごしているそうです。あと、よそから避難して来ている人もいると聞いています。
成都の建物は一部、ひび割れが入ったと聞いていますが、私のいつも通っている道路では、見た目では、建物の損害もなく、いつもと変わらない風景です。
それより、問題は人々の心の中かもしれません。夕べ(17日)、江油で大きな地震があり、ここでもかなり揺れていたようですが、近くの新しいマンションの14階に住んでいる方が、一目散に外に駆け出し、タクシーを必死に捜していたという話を聞きました。
やはり、地震が始まった日から、建物が倒壊した状況を毎日毎日テレビで見たり、人々の会話に出ていますので、ちょっとくらいの余震に対しても、心理的なある種のパニック状態になっているようです。私も数年前、広島で大きな地震があったとき、同じ動きでしたので、それは人間共通の心理ですから。
記者 成都市内の雰囲気は、いつもと違う点は。
坂本 少し異常に感じたのは、繁華街・春煕路あたりのデパートは週末でも、客足が少なかったことですね。
その代わり、献血や募金を呼びかける人たちがたくさんいました。小学生や中学、高校生など若い人たちも協力していました。献血バスの前は、最初は長蛇の列だったようですが、今は登録制になっていて、必要に応じて、まず電話連絡を受けてから献血しに行くようです。それだけ、献血する方が多いということです。
市内を走り抜ける薬品や救援物資を積んだ大型トラックもよく見かけます。
また、私の家の近くにはお寺がありますが、そこは今、被災地に送る援助物資や寄付を集める場所になっています。そこにはペットボトル水もかなりありました。地震が起きたばかりの時、成都の水源地が危ないといううわさがあったようで、一度、買いだめでミネラルウォーターが売り切れたそうですが、そういうことはないことが分かり、溜めていた水を出す人が多いようです。
記者 学校のほうはいかがですか。
坂本 地震の時はちょうど授業中で、みなびっくりして外へ飛び出したですが、幸い、全員無事です。明日(19日)から学校が再開します。四川大学は15日か16日あたりからもう授業が始まったようです。
記者 今回の地震体験で最も印象深かったことは?
坂本 中国は今、一番試練の時です。地震というのは、ほんとに不幸な出来事でしたし、オリンピックを控えて、色んなことがありますから。でも、みな、一生懸命に頑張っている姿をみると、私はきっと大丈夫だと思っています。そういう一途に、皆のため、自分たちの国のために頑張っている姿というのは、ほんとに感動しますね。私は中国はいい国だと思います。
それから、色んなたいへんな経験を通して感じたのは、中国の人はこころが温かいことです。この世の中は、一人で生きているのではなく、皆が助け合っているんだと、皆に支えられながら生きているんだということを本当に実感しました。
「CRI」 2008年5月22日
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