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中国の穀物高の原因は何か

 

根本的な原因

穀物価格が上昇傾向にある根本的な原因はいったい何か。工業化と都市化が進む過程で現れた穀物需給間のアンバランスと穀物生産コストの上昇という2つの問題だ。

工業化と都市化のテンポが加速したことが、穀物生産と消費に重要な影響を及ぼし、穀物需給のアンバランスを引き起こした重要な原因だ。都市と農村の住民の収入が明らかに向上するにつれて、食用油、肉・家禽・卵・乳製品・加工食品の消費も急速に増えたため、搾油原料作物と飼料用穀物の需要量も大幅に増えた。飼料用穀物と工業用穀物は大豆とトウモロコシを主とするため、大豆とトウモロコシの需要量も大幅に増えている。07年/08年度には、トウモロコシは前年と比べて3.6%増え、大豆は5.7%増えたが、稲の需要量は低下した。

また、工業化、都市化のテンポが加速したことで、まず大量の耕地が占用され、耕地面積が減少するという結果を招いた。03年から06年までに、400万6100ヘクタール、年平均67万ヘクタール以上が減少した。この分でいけば、2020年までに、耕地の減少は67万ヘクタールを上回るだろう。次に、農村の青・壮年労働力が大規模に移転して農業生産への投入が減り、労働生産率が伸び悩むという事態にさらされることになった。これらの要素は穀物の持続的増産に直接影響を及ぼすことになる。この4年間の状況を見ても分かるように、穀物の豊作は続いているが、ただ回復的増産にすぎず、今も史上最高レベルまでは回復していない。しかも、穀物の増産幅が小さくなってきており、06年と比べて07年は2.3ポイント低下したが、そのうち大豆は12.3%もの減産となった。

需給双方をまとめて見れば、この数年、中国の穀物供給は基本的にバランスが取れて、総量不足という問題はそれほど深刻ではなかったが、トウモロコシや大豆などの生産と需要との矛盾がますます顕在化しつつあり、穀物の構造的上昇という局面が出てきた。

また、工業化と都市化の加速は、穀物生産コストの高騰を促した。穀物生産の全コストは、生産コストと土地コストに分けられるが、生産コストはまた物質費とサービス費、人件費コストに細かく分けられる。工業化と都市化の建設によって土地の需要量が急増し、耕地面積が急減していることで、工業用地の価格が大幅に上昇したばかりでなく、農村の土地価格も急騰している。同時に、大量の農村の青・壮年労働力が非農産業に移転し、雇用農業労働力の費用が上がり、これによって生産コストを構成する人件費も大幅に上昇している。他に、工業化と都市化の発展は原油と原材料など一次製品の値上がりを引き起こすとともに、下部の農業生産手段の価格にも影響を及ぼし、農業用道具や飼料、商品となる畜産物、化学肥料、農薬などの価格高騰を引き起こした。以上の要素が絡み合って穀物生産コストを押し上げたのだ。

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