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改革開放、物質的進歩から利益の分かち合いへ

 

2、 経済建設という核心にしっかり寄り添い、改革開放と経済発展を密接に結びつけたこと。いかなる情勢の変化が起ころうとも、経済建設を核にした動きは30年間一貫して放棄することがなかった。

3、 改革開放の中で社会主義の道を堅持し、党の強固な指導に依拠するとともに、末端および大衆、特に地方の改革の創造的イニシアチブを尊重してきたこと。これにより、改革開放が利益の多元化をもたらす状況のもとで、国の統一的、社会的な整合性を有効に維持することができた。

4、 市場化と対外開放を一歩一歩進め、中国を確固とした世界の主たる潮流の中へ融合させたこと。

これらの経験の背後には、胡錦涛総書記が党中央を代表して第17回共産党大会報告で強調したように、「改革開放以来、中国が獲得できたすべての成果と進歩の根本的原因は、中国の特色ある社会主義の道を切り開き、中国の特色ある社会主義の理論体系を構築したことだ」という思想がある。この社会主義の道や理論体系を理解しようとするなら、まず中国の発展段階と物質的・経済的条件、すなわち中国の国情を冷静に捉えることが必要だ。中国の国情とわれわれが直面している最も大きな現実は、中国が現在および今後長期にわたって社会主義の初歩的段階にあるということだ。この事実を認識できれば、われわれの発展は「実事求是(事実に基づき真実を求める)」の道および客観法則を尊重する道へと踏み出したことになると言ってもよい。

しかし、30年間の改革開放に対しては、その成果と経験を見るだけでなく、過ちがあればそれを見抜き、そこから教訓を汲み取ってこそ、同じ過ちを繰り返さずに進むことができる。

まず指摘すべきは、環境破壊、資源の過度な消費、経済成長の代価の大きさだ。西側諸国が100年かけて成し遂げた経済的飛躍を、中国は30年間でやってのけた。同じく、西側諸国で100年の間に発生した環境破壊が、中国では30年間でもたらされてしまった。「池をさらって魚を取る」ような目先の利益のみに拘るやり方を改めない限り、中国の永続的な発展は、環境や資源、国民の健康などといった基本的な支柱を失ってしまうことになるだろう。

次に指摘すべきは、貧富の差の拡大だ。日本、韓国などは、経済のテイクオフからわずか20年余りで、自国の国民所得の引き上げに成功し、先進国入りした。中国の改革開放は、時間的にはすでに30年間が経過したが、国民所得から言えば、それなりに上がりはしたものの、まだ立ち遅れた部類に入っている。

ここには、もとより人口の多さという事実もあるが、根本的な原因は国民所得をめぐる配分制度が労働者に傾いていないことにある。国民所得の配分において、国民が創出した財産は、利潤と徴税という形で資本となり国の手中に納まる。しかし、その配分はバランスを失い、二極分化がいっそう加速している。

貧富の格差をはかるジニ係数で言えば、さまざまな統計が中国のここ数年のジニ係数は0.45、もしくはそれ以上の水準に達していることを明らかに示している。0.45という水準は、国際的に貧富の差の警戒線と言われる水準だ。中国の貧富の差は、その多くが独占と特権によってもたらされたものである。このため、同様なジニ係数水準にある国に比べ、大衆の不公平感はいっそう強まる。そして貧富の二極化がエスカレートし、労働者が経済発展の成果を分かち合えなくなる原因は、彼らのさまざまな合法的権利が政府の有効な保障を獲得していないことにある。改革開放の初期には、不足していたのは資本、十分にあったのは労働力であった。国民全体が豊かになるという政策と世論に導かれて、とりわけ官僚の政治業績を評価するにあたってGDPをその評価基準とする状況のもとで、ビジネス招致と外部資金導入が各級地方政府の日常活動の主な内容となっていった。資本家のためにサービスすることが、政府が選択する優先課題と化していった。労働者の権利は故意に著しく軽視され、労働者は賃金に関する団体交渉権もなく、先進国ではすでに日常の決まりごととなっている福利や保障など諸々の社会的権利は言うに及ばぬ状況になっていった。

30年間の改革開放で大きな成果はあったが、中国は依然として低所得の発展途上国である。このため、将来の改革と発展に対する基本的認識や戦略の選択、政策の根拠を求める際は、中国が依然として発展途上国であり社会主義の初歩的段階にあるという国情を抜きにしては考えられない。具体的には、改革と発展のなかで生まれるさまざまな現象や問題を判断する場合にも、この基本的な国情を冷静かつ客観的に認識したうえで判断すべきである。この点は明確にしておく必要がある。次の段階の改革開放では、30年来の基本的な経験と政策をなお堅持すべきであり、経済建設を核に、市場調整を基礎にし、発展の奨励を政策の方向性として、発展途上で生まれる矛盾や問題を改革、開放、発展を通じて解決していくことが求められている。

筆者は、中央党校学習時報社の副編集総括者。中国の改革と社会構造の変化を主な研究課題としている)

「北京週報日本語版」 2008年1月17日

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