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京劇「レ・ミゼラブル」 伝統の継承と革新

  本誌記者 唐元愷

中国戯曲学院が先ごろ北京で上演した京劇「レ・ミゼラブル」をめぐって、初演から現在にいたるまで評価二分する議論が続いている。

「京劇は集団で歌う、読み上げる、演技する、立ち回るといった動作が一体化され、節回しは明瞭で,陳容も整い、衣装や小道具も凝っている。中国の現代戯曲を京劇で演じるのさえ苦労するのに、外国人を演じ切れるのか。どれだけ京劇の味が出せるのか」。多くの業界関係者は「中国の演劇方式で西洋の歴史的背景の下で起きた物語を表現するのはかなり難しい。これまでにもいろいろな出し物でこうした試みがなされてきたが、期待される効果は得られなかった。西洋の脚本を中国語に翻訳すれば、原作にある深層的な意味を完ぺきに表現することはできず、中国の戯曲がもつ艶やかさを表すこともできないのが主因だ」と指摘する。

しかし、この実験的な京劇を、伝統を打ち破る大胆な革新だと評価、支持する意見もある。京劇を観たことのない一部の若者が初めて劇場に足を運んだのは、「レ・ミゼラブル」のミュージカルや小説を知っているからだ。本劇の脚本を担当した中国戯曲学院戯曲文学科副主任の郝蔭柏氏は「京劇の題材がより多くの若い観衆や新知識人たちに受けられるかどうかを考える必要がある。われわれの初志は認められ、とくに戯曲という芸術をよく知らない若い学生たちはこの物語を受け入れてくれたし、戯曲というものを理解または改めて認識してくれた」と話す。

「レ・ミゼラブル」は京劇界に戯曲創作の継承と革新をいかに達成するかを巡って大きな議論、とくに京劇の革新は一体、どんな方向へと向かうべきかといった話題を呼び起こした。業界や学術界、京劇ファンの間では、題材の選択や舞台設計の虚実の処理、演技の型のより合理的な運用など、本劇の創作は戯曲の革新を阻んでいる現在の一部の難題についてかなりの程度、より深層的な実験と模索を行っているとの評価がある。

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