中国の古生物学者とアメリカの専門家たちは研究により、貴州省瓮安市で発見された胚胎の化石は六億年前の古い動物胚胎の化石で、これまでに発見された最も古い動物胚胎の可能性がある、と見ている。
国際的に著名な雑誌『ジオロジー(Geology)』には、中国科学院南京地質および古生物研究所専門家とアメリカのアマーストカレッジの専門家が共同執筆の論文が掲載されている。
この研究に参加した中国科学院南京地質および古生物研究所研究員の袁訓氏によると、1995年に、貴州省瓮安市でこれらの玉の形をした化石が発見された。研究を通して、これらの細胞は分裂するたびに、細胞そのものの体積は母細胞より半分減るが、細胞集合体全体の体積には変化がないことが分かった。この点では動物胚胎の発育の過程と酷似しており、エディアカラ紀の未知の動物胚胎の化石だと見られている。エディアカラ紀は約6億2000万年前から約5億4200万年前までを指し、原生代の最後の時期である。
化石の標本にはらせん状の胚胎が広がっている形跡があることから、これらの胚胎化石は最終的には管状の生物体に発育することを表している。研究者たちは、これは未知の不思議な動物のものであり、地球上にはこれに類似した動物の種類はいまだに発見されていないとしている。科学者はその外観にちなんで「装飾的な大きな球状」と名づけることになった。
「チャイナネット」2007年2月6日
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