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◇教え子たちから「我到中年」の報告⑤◇
~「足るを知り」さらに自分を磨きたい~
元南京大学日語科教師・斎藤文男  ·   2019-09-17  ·  ソース:北京週報
タグ: 南京大学;卒業生;中日交流
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大学を巣立って10数年経た卒業生に、近況報告の作文をお願いしたら、快く応じてくれたことに心から感謝をしている。報告にはそれぞれ社会人としての体験から得られた喜怒哀楽が表現されている。それは学生時代の「写作」の授業で書いたものとは異なり、現実の生活の一部で具体的な内容になっていた。授業では「空」「色」「道」「再見とさようなら」など抽象的なテーマや、「3分間目を閉じて考えたこと」「ハエとカについて」と具体的なテーマの内容も求めた題を出した。授業では出題されたテーマについて書いたのだが、今回はどのような内容について書くかは、各自が決めなければならない。そのため、それぞれの喜怒哀楽や来し方行く末などの内容が、鮮明になり読む人の心を打ち、「そうだ、その通りだ!」「これからも、負けずに頑張れ!」と、大きく肯く内容が多くあった。

「足るを知り」さらに自分を磨きたい

劉雅君

先生のメールを受け取って、卒業してもう六年目になったことに気づいた。今年三十歳代に入って、自分はまだ若いと考えながらも、納得しなければならない変化が私に注意した。「君はもう三十歳代だ、社会人だぞ、学生時代とはだいぶ違うのだよ」と叫び声のように圧しかかった。

 

学生時代の面影を残しながらも、銀行員の社会人として成長した劉雅君さん(日本・福岡市内の海岸で=2019年2月写す

中年、この言葉を口に出せば怖いなあと思った。青春時代とはだいぶ離れたことを感じて、ちょっと悲しい。銀行に入ってもう五年経った。今の世代の若者には、五年間ずっと同じ会社で働くことはちょっとめずらしい。やはり私の考え方は70年代らしいと、ときどき自分を笑わせる。銀行で最初の三年間は財富管理の仕事をして、どうやって資産の配置をするか、市場の行く先をどう分析するかをいろいろ勉強した。さまざまなお客さんと出会い、友達もたくさん作った。そして、一昨年の夏、あることを契機に、私は人事部に異動した。人事畑で働くのも三年目になった。文化系の卒業生にとって、従業員の給与計算と企業のコスト算出はとても難しかった。どうやったら速やかにベテランになれるだろうといろいろ苦労した。努力したおかげで、今は楽に把握できるようになった。振り返ってみれば、今の自分は卒業したばかりの自分とは微妙に変化した。卒業したばかりの私は、いかなる分野のこともしてみたかった。今は、できるだけ自分の専攻分野のプロになりたい。社会人になることは成長を意味するとともに、わがままを拒否することも意味する。個性より常識が必要となる。

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