北京五輪の食品専門家委員会委員である蔡同一氏は先ごろ、オリンピック期間には中華料理のメニューも選手向けに提供され、メインディッシュは北京ダックになるという。「これまでのオリンピックで提供されたのはいずれも洋食だったが、北京オリンピックでは国際オリンピック委員会の許可を得て、初めてオリンピックの食事メニューに中華料理を加えることとした。中華料理は約30%を占める。この比率の中でどのような食品が選手に受け入れられるかを検討し、当然ながら北京ダックがまず候補にあがった」と蔡氏は述べた。「華商晨報」が伝えた。
北京ダック用の鴨の健康をどのように保証するのかについて蔡氏は次のように述べている。「一般人が正常に食用可能な食品もスポーツ選手にとっては必ずしも安全とは言えない。このためオリンピックの食事では安全保障の能力の向上が要求される。スポーツ選手が興奮剤を誤って摂取したという話はよく聞かれる話だが、時には元凶として動物が食べた飼料に興奮剤の要素が混入していたというケースもある。北京オリンピックの食事で使用される飼料や農薬の成分は、全て厳しい化学分析を経てその安全性が保証されている。」
全聚徳の従業員によると、鳥類は鴨の飼料を食べるのを好むため、鴨が疫病に伝染する可能性もある。このため鴨に対して閉鎖式の飼育を行う。また鴨の年齢にも特定の要求があり、一般的には鴨の成長期間が45日以上になると肉質が落ちるため、成長期間は45日を越えてはならない。このため1羽の鴨が調理されるまでには、健康や体重、年齢といった面での検査を経る必要がある。
多くの外国選手は特に脂っこい食品を受け付けない。特にオリンピックの際に選手は脂肪の多い食品を可能な限り摂取しないようにするものだが、北京ダックは選手に受け入れられるのだろうか。蔡氏は「従来北京ダックの調理時間は30分で、調理済みの鴨の皮下には依然として多くの脂肪が残っている。調理時間を45分に延長すれば、鴨の皮下の脂肪の一部がなくなり、食べてもそれほど脂っこくなくなる」と語っている。(編集YH)
「人民網日本語版」2008年5月26日 |