元日本軍兵士・坂倉清さん
12月5日、南京大学構内において元陸軍第59師団の軍曹であった坂倉清氏が自らの生々しい体験を語った。
同氏は1920年生まれ。1940年に召集されたあと、戦犯として撫順戦犯管理所に収容され、その中でラストエンペラー・愛新覚羅溥儀氏らとともに戦争を捉えなおす機会を得て1956年8月に釈放された。
帰国後、「中国帰還者連絡会」に参加、日本国内および中国各地をめぐり、自らの戦争体験を語りつづけている。
現在87歳という高齢ながら、3日に南京入りしたあと、4日には南京師範大学で報告会を開き、この日の南京大学での報告会を終えた翌日には帰国、というハードスケジュールの中、前日に転んで怪我をした頭に包帯を巻いて淡々と当時の記憶を語った。
「私たちは日本に帰国してから、半世紀以上にわたって証言活動を繰り広げてきた。恥ずべき犯罪、体験を証言するのは、こうした過ちを二度と繰り返してはならないからだ。日本が中国をはじめ、アジアを侵略したことを国として誠意をもって謝罪し、幾代にもわたる友好関係を日本と中国とが結んでいけるように、私は命のある限り努力していく。それが私の贖罪なのだ。ご静聴ありがとうございました。」 「北京週報日本語版」2007年12月10日 |