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北京週報>>社会  
APEC目前、ボランティアもアクション開始

本誌記者 丁盈 

「胸の真ん中に、片方の手のひらの手首に近い部分を当て、その手の上にもう一方の手を重ね、両手の指を互いに組んで、まっすぐ下に向かって押します」。「そのやり方は違います。まっすぐ下に押してください」。10月11日、北京市政府寛溝会議センターで、北京市共産主義青年団委員会の招きに応じて、9人の北京市赤十字会救急救命専門家がAPECボランティアの代表を対象に心肺蘇生法や創傷処置の実地訓練指導を行った。ボランティアたちは専門家の指導の下で、訓練用人形に対し大声で呼びかけ、人工呼吸や胸骨圧迫を行うなど応急処置の実習訓練を受けた。  

救命処置訓練は今回のAPECボランティア研修の一部にすぎない。APEC首脳会議開催を前に、APECボランティアは各方面の総合研修を受け、十分な準備をしっかりと行っている。  

APECボランティアの選抜と研修 

2013年末から、APEC会議の開催都市とその周辺部で、APECボランティア募集が相次いで始まった。10月初めまでに、ボランティアの選抜はすべて終了した。開催された数回の高級事務者会合において、ボランティアたちはすばらしい働きを見せた。  

9月下旬から、北京市はAPECの財務相会合と首脳会議のボランティア募集を始めた。主に北京の各大学の三年生以上の学生を募集対象とし、2回の面接試験を経た後に、計2280人の学生が選抜された。そのうち大学院生(修士課程、博士課程)は約30%に達し、大学英語6級もしくは専門8級の資格保持者が3分の1以上いる。そのほか、日本語、ロシア語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語などの外国語に長けたボランティアもいる。これらのボランティアたちは7ブロック、139の持ち場についてサービスを提供する。北京市共産主義青年団委員会と関連部門はボランティアたちの分担に基づいて、APECに関する知識やボランティアサービス規範、国際会議関連の各外国語表現方法、観光、マナーや立ち居振る舞い、医療救助と会場救急対応、北京の文化などについてボランティア研修を何回も実施し、ボランティアの実践技能を高めてきた。  

会場や関連場所におけるボランティアのほか、北京では多くの地域ボランティアもAPEC会議期間のサービス提供に参加する。APEC期間中、安全で順調な会議開催を確保するため、公安や武装警察のほか、市内で約100万人に上る治安ボランティアが街道パトロールに当たる。  

忘れ難い経験 

APECボランティアたちはいずれも、今回のボランティア活動を一生の得難い貴重な経験の一つと見なしている。ボランティアが終わると、2014年APEC会議のボランティアを務めた記念として、すべてのボランティアにボランティア証明書が渡される。  

北京語言大学の納躍剛さんはAPEC第3回高級実務者会合期間中、北京飯店の総合インフォメーションカウンターでボランティアをした。納さんは、APECボランティア活動は英語のヒアリング能力を向上させるよい機会であり、各国の特色ある英語の発音を一度に聞ける場所でもあると考えている。納さんによると、「会議参加者はアジア、オセアニア、北米、南米から集まるため、文化的背景の違いによってさまざまな言語特徴が入り混じる。インフォメーションカウンターにふさわしいAPECボランティアならば、話すスピードが速かったり遅かったり、東欧訛りや日本語訛り、東南アジア訛り、中南米訛りなどが入り混じった、独特の英語で問い合わせをする会議参加者に迅速に対応できなければならない」。さらに納さんは、「ほかにも、会議参加者が手にしているのがパスポートなのか地図なのかによって、会議の受付をしたいのか外出方法を尋ねようとしているのかを予め判断し、外出したいのであれば徒歩や地下鉄利用の路線をすぐに答えられなければならない」と話す。  

陳君耀さんは国際関係学院の学生だ。陳さんと他のボランティアたちは第3回高級実務者会合期間中、会議に関する事務サービス、二国間会談室、APEC事務局でボランティアを務めた。  

陳さんは「よく学校のAPECシミュレーション活動に参加していたが、会議事務サービスをやり遂げるのは想像や訓練よりずっと複雑だった」と言う。「現時点で、今回のボランティア活動は僕の人生におけるすばらしい体験になったと思う」と陳さんは語った。

「北京週報日本語版」2014年11月6日

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