中国には、「若い時は仲が悪い夫婦でも年を取るにつれお互いが真の伴侶になる」「仲むつまじく、共に白髪の生えるまで」などの言葉がある。しかし、実際には、人生の最後まで配偶者と共に歩めない高齢者がほとんどで、そのような高齢者は一人でさびしく夕日を見つめなければならない、孤独な生活を強いられている。しかし、家庭や社会の観念などの影響を受け、一人暮らしの高齢者のほとんどが「再婚」という道は歩まず、ただただ孤独と戦う暮らしをしている。専門家は、「一人暮らしの高齢者が感情的なサポートを受けることができない状態は、中国の高齢者の『幸福指数』に一定の影響を与え、社会がもっとこの問題に注目することが極めて重要になっている」と警笛を鳴らしている。中国国営の通信社「中国新聞社」のウェブサイトが報じた。
▽家族の温かさを必要とする一人暮らしの高齢者
中国民政部のデータによると、中国では現在、子供が結婚した後に残された高齢者が独り暮らし、または夫婦だけの状態になる「空の巣家庭」が50%を超えている。また70%を超えている大・中都市も一部ある。うち、一人暮らしの高齢者が1割近くいる。一人暮らしを強いられている高齢者のほとんどは衣食住の問題はほとんどないものの、精神的な支えを切に必要としている。
取材では、生活上のストレスが大きくなったり、生活のペースが速くなったりするにつれ、現在の若者は高齢の親世話をする時間が少なくなり、「夫婦2人だけでの生活」を望むようになっていることが明らかに。つまり、高齢の親と一緒の暮らしは望まないということで、このようなライフスタイルの変化が一人暮らしの高齢者の孤独感に拍車をかけている。
ある専門家は、「人は本質的に異性の関心を必要としており、特に年を取ってから、一人暮らしになり、仕事もなく、子供とも一緒に暮らしていないとなると、さびしさが強くなり、通常心理的、精神的ストレス、負担が大きくなる」と指摘している。現在、一人暮らしの高齢者のほとんどが孤独感やむなしさに悩まされており、解決を急がなければ、精神的病を抱えるようになる可能性もある。そのため、一人暮らしの高齢者が再婚するなら、生理上の必要を満たせるだけでなく、精神的な支え、慰めともなる。
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