上海国際航運(水上輸送)研究センターがこのほど発表した「第1四半期中国水上輸送景気報告」によると、世界経済の復興と水上輸送市場のゆるやかな回復にともない、中国の水上輸送産業も発展に向かい、関連企業の信頼感が一層上昇して、全体的として低迷期を脱して好調期に突入した。
今年第1四半期(1-3月)、中国水上輸送産業の景気指数は112.77ポイントに達し、前期比9.19ポイント上昇した。水上輸送産業は過去1年間にわたる低迷期を経て、徐々に回復に向かい、現在は好調期に入っている。
現在の中国水上輸送産業の発展状況について、関連企業の約46%が「好調」、約40%が「普通」との見方を示した。同産業信頼感指数は前期比26.66ポイント上昇の118.56ポイントで、好調のレベルに達した。
具体的にみると、企業の流動資金が同期は基本的に充足し、総合的な経営状況は良好だったが、港湾関連企業や水上輸送サービス関連企業の営業コストが前期より上昇し、業務収入価格が前期より低下した。水上輸送関連企業の全体的な状況は前期に比べて好転した。
同報告の予測によると、今年第2四半期(4-6月)には景気指数が113.90ポイント、信頼感指数が120.93ポイントに上昇し、関連企業は引き続き良好な成長傾向を維持し、産業全体の運営状況が継続的に改善される見込みという。
だが同報告は次のような指摘もする。世界経済には復興の兆しがみられるが、金融危機が引き起こした実体経済の危機がまだ解消にはほど遠く、水上輸送産業の状況も依然として厳しい。労働力コストなどの重要な生産資源価格が上昇し、企業の経営コストが上昇を続けている。よって今後一定の期間、中国水上輸送産業は全体としては上昇傾向を保ちつつも、順風満帆とはいかず、一定の波乱を経ることになると予想される。
中国水上輸送産業景気指数は中国水上輸送産業の景気状況に関する数量化されたデータの総称で、中国水上輸送産業景気指数、中国水上輸送産業信頼感指数、中国水上輸送産業予測警告指数、中国水上輸送産業景気動向指数を包括するものだ。100ポイントをボーダーラインとし、0から200の範囲で示される。100を超えると「好景気」で、数値が上昇するほどに景気がいいとされ、100を下回ると「不景気」で、数値が低下するほどに景気が悪いとされる。
景気指数は2009年第4四半期から発表され、主に船舶輸送企業、港湾関連企業、水上輸送サービス関連企業などからデータを採集している。今回調査のサンプル数は103点、うち有効なサンプルは93点だった。
「人民網日本語版」2010年4月6日 |