3月29日、国内外記者の取材を受けるトム・コナー駐上海豪州総領事
上海市第一中級人民法院は29日午後、リオ・ティント社員4人に対し、商業収賄・商業機密侵害事件の第一審判決を言い渡した。各被告に対する判決詳細は以下の通り。
▽胡士泰(スターン・フー):非国家公務員収賄罪および商業機密侵害罪で懲役10年、財産没収、罰金100万元
▽王勇:懲役14年、財産没収、罰金520万元
▽葛民強:懲役8年、財産没収、罰金80万元
▽劉才魁:懲役7年、財産没収、罰金70万元
なお、違法所得は全て没収される。
法廷での審理を経て、被告4人は賄賂など不当な手段を講じで、中国鋼鉄企業から商業秘密を盗み、国内鉄鋼企業の利益を甚だしく損ない、巨大な経済的損失をもたらしたことが判明した。このうち、中国の鉄鋼企業20余社は2009年、10億1800万元を先に支払い、下半期の利子損失だけで1170万3千元に達した。被告4人はそれぞれ、商業機密侵犯事件の容疑で捜査の手が及ぶと、賄賂を受け取ったことを自ら認めた。
同事件において、胡士泰被告らの非国家公務員収賄罪に関する審理は、法に基づき公開で行われた。一方、商業機密侵害罪については、内容が商業機密に絡むことや被害企業への影響が考慮され、非公開で審理された。胡士泰被告がオーストラリア籍であることから、関連規定にもとづき、上海市高級人民法院は開廷7日前に、開廷日時・場所などについて駐上海オーストラリア総領事館に通知した。
オーストラリアのリオ・ティント社は29日に声明を発表、胡士泰ら被告4人の解雇を発表した。また、同社が中国との重要で良好な協力関係を今後も続けていくことに、今回の事件は何ら影響を及ぼすものではないと強調した。
リオ・ティント社の声明によると、同社はすでに通知を受け取り、十分な証拠に基づき、同社の元上海駐在責任者の胡士泰ら被告4人が在職期間中に悪事を働いたことを認識している。また、被告の行為は、リオ・ティント社のモラルに反することは言うまでもなく、これにより、4人の解雇を決定したという。
「人民網日本語版」2010年3月30日 |