19日から21日にかけて発生した黄砂は、中国の20あまりの省や自治区、市に影響を与えた。今年に入って中国はすでに5回の黄砂に見舞われた。これについて、中国砂漠化観測センターの専門家フ蓉氏は「ごく自然な現象だ」とした上で、4月と5月も黄砂に見舞われる可能性があることを明らかにした。
今回の黄砂が発生した原因について、フ蓉氏は「去年から今年にかけて、中国北部はずっと降雨量が少なく、気温も比較的低かったが、春に入ってから一部地域の気温が急激に上昇した。そのため、暖気と寒気がせめぎあって強風が生まれ、砂漠地域の砂が巻き上げられた」と説明した。また「今年の春の黄砂は例年よりは少ないものの、去年よりはやや多く、程度も強い」と分析し、「4月と5月にも発生する可能性がある」と指摘した。
また、国連の政府間気候変動専門家委員会がまとめた第4回報告書は、アジアで黄砂が発生する要因について「天気と気候の変動によるもので、一部地域の砂漠化によるものではない」としている。
「CRI」2010年3月25日 |