中国の上海で先ごろ、メンタルケアに関する3つの新しい職種が生まれ、人々の関心を集めている。
この3つの新職種は結婚指導士、メンタルケア看護士、職員援助士だ。それぞれ夫婦、独り暮らしの高齢者、企業の職員などを対象としている。
湖北省の新聞「湖北日報」は「地球が太陽の光を必要とするのと同じく、社会の調和にはメンタルケアが必要だ。この3つの新職種は、社会のニーズから生まれたものだ」と述べている。
中国の全国総合日刊紙「光明日報」は、「精神的な不調を解消するためには、科学的、専門的なメンタルケアのほか、社会全体のメカニズムが必要だ。中国各地でメンタルケアを目的としたホットラインの設置が徐々に進められている」と伝えた。
中国では現在、およそ1億7000人が程度の差こそあれ、心の病に悩んでいるということだ。ここ数年、生活や仕事のプレッシャーによる自殺や殺人事件が相次ぎ、北京だけでも最近、心の問題が原因で家族を殺害した事件が2件、起きている。社会が急速に変化する現在の中国において、国民のメンタル面をいかにケアしていくかが課題となっている。
「CRI」2010年2月24日 |