中国文字著作権協会は昨年10月、グーグルが著作権侵害をしたとの調査結果を公表、中国人作家570人の計1万7922作品について、作家に全く告知されないままグーグルの電子図書館にスキャンされオンライン公開されたとした。グーグルが昨年末に提供した初歩的なリストによると、グーグル電子図書館には中国図書8万冊以上が収録され、その中には中国作家協会会員約2600人の約8千作品の図書が含まれている。
中国作家協会は昨年11月18日、グーグルに対し著作権保護に関する通告を送付、それまで授権を経ずにスキャンされ使用された中国作家の作品に対し、同12月31日までに中国作家協会に対して処理方案を提出し、すみやかに賠償を行うよう求めた。この間、中国文字著作権協会とグーグルは3回にわたり交渉を行った。
中国作家協会の同意の下で延期された処理方案提出期限最終日となった今月7日午後、グーグル図書検索戦略協力部アジア太平洋地区のErik Hartmann首席代表は回答を返送、また9日には中国作家協会に対して署名入り文書を提出した。
グーグルによると、同社は中国作家協会が昨年11月18日に送付した著作権保護に関する通告を非常に重視しており、同社が電子図書館の構築過程で、米国の図書館を通じてスキャン・収録された著作権が有効期間内、および公共分野の図書について、一部に中国人作家の作品があったことを認めた。グーグルは、「数カ月にわたる交渉と意思疎通を経て、我々は我々と中国人作家の意思疎通が十分できていなかったことを確認した。グーグルは今回の行為について中国人作家に対し謝罪の意を表したい」とした。
グーグルによると、同社の目標は今年3月末までに処理方案および関連協議の枠組みを確定し、第2四半期(4-6月)に双方の法律および実施に関する詳細を詰め、正式協議締結にこぎ着けたいとしている。
グーグルの説明では、同社が提出した中国人作家図書をスキャン・収録した初歩的なリストは、中国文字著作権協会の要求に応じたもので、現在完全なリストの作成を急いでいる。「これはグーグルとして先例がない特殊な措置」「中国人作家がグーグルの今回の行為により、グーグルが中国問題を解決する誠意を感じてくださることを希望している」グーグルはこのように表明している。
「人民網日本語版」2010年1月11日 |