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社会  
白明氏と彼の「かけら」博物館(六)

理念――収集は注意力を文化に置く必要がある

 白明氏の博物館開設の目的は単純であった。氏は苦労して収集した古代磁器のかけらがより多くの人々に鑑賞され、より多くの人に中国の古代磁器を理解させることを望んだ。博物館は初期のこのような単純な経営理念の下で数年間運営してから、徐々に収集界の専門家とマニアの認可を得られるようになった。このほか、博物館から派生した多くの物事と斬新な理念は、館長と民衆がとても思いも寄らないものであった。

いまの「睦明唐」は古代磁器マニアの交流の空間となっている。

 これは白明氏を含む骨董収集者の最大の収穫の一つである。しかし、磁器好きは表面現象でしかなく、その裏に隠れているのは文化の表現である。中華文明は5000年の歴史があり、陶磁文化はずっと中華文明に従って発展している。白明館長はいま、自らの文化を重視する必要がある、というのは時代の発展と変化があまりにも速く、人々が新しい事物を追求するだけで、もとからある文明を捨て去るなら、空中楼閣になってしまい、なんら根基がなく、ついには徹底的に崩壊するからだという斬新の理念を推し広めている。以前の収集の理念を次のように再解釈した。つまり収集は注意力を文化に置く必要がる。博弈の心理状態で収集してはならない。言い換えれば、収集を「本物を得る」ことと見なしてはならないことである。収集を通じて真に得るのは歴史であるはずだということである。白明館長は以前から収集マニアの興を冷ますようなことをしないと言った。しかし、氏は盲目的な収集者の興を冷まし、彼らに冷静さを取り戻させる。いま多くの収集者の心理状態は正常ではない。大多数の収集者が考えているのは価値保持である。それに骨董界は確かに価値保持の状態にあり、骨董の価値は1年のうちに何倍も増加している。これは収集者に冷静さを失わせ、自分の金がどうやってなくなったのか分からないようにさせる。白明氏は収集をやり始めた時にこのような経験があった。しかし、氏は広範な収集マニアにこれ以上この誤りを犯させたくなかった。

このほか、氏はさらに収集の例を30余り精選し、「打眼」(見違え)と題する新書を出版した。出版の目的は偽物を収集する物語を話すばかりでなく、本物と偽物を見分ける知識を教えることでもなくて、多くの収集者に冷静に収集活動を行うよう戒めるためである。氏の友人王鉄成氏が言うように、「骨董を愛する人は、どういう物を得るかに注意する必要がる」。王氏はさらに、収集と同時に収集の背後にある理念と力および派生した新しい事物に留意しなければならないと強調した。白明氏が背後にある理念に留意するようになったのは、収集と博物館経営が氏に多くの思いも寄らない収穫をもたらしたからである。例えば、氏の出版事業を始動させたことで、氏はすでに骨董と関係ある本を2冊出版したが、今後はより多くの読み物を次々と出版する予定である。ほかならぬこのような意外な派生物が氏に骨董鑑賞と博物館事業を続けさせているのである。

「北京週報日本語版」2007年5月9日

 

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