４月18日０時、中国鉄道の第６回目にあたる高速化が広域で実施された。時速200キロメートル及びそれ以上に達する140組の国産列車が、中国の輸送大動脈の鉄道を疾走し始めた。中国鉄道の発展が新しい歴史段階に入ったことを示すものだ 。

                           世界の鉄道史上で三つの初

5時38分、最初のD460番列車が上海駅から蘇州駅に向って出発。39分後に蘇州駅に到着し、これまでの最も速い列車より18分も短縮された。

鉄道部運輸局の張曙光局長は「中国が長く待ち望んていた鉄道の高速化がついに実現したとともに、世界の鉄道史上で初めてのことが三つあります。」と述べた。「第一は、輸送量の多い幹線鉄道で時速を200キロにアップしたことです。しかも一部では250キロにアップされた区間もあります。高速化された総距離は今回だけで6003キロ増えました。一度に200キロの時速にアップされた距離の長さも、最高時速も、世界では珍しいことです。第二は、幹線の一部区間では、時速200キロおよびそれ以上の列車と、荷重5500トンの貨物列車、そして２階建てのコンテナー列車を混合運行していることです。第三は、幹線鉄道で客車と貨物車が混合運行している中を、時速200キロおよびそれ以上の列車が密集して運行するダイヤの組み方は、世界の鉄道史上でも前例のないことです」と指摘した。

                      中国初  公共バス感覚の都市間鉄道輸送線

６時５分、深圳行きのD737番高速列車が広州駅を発った。中国初の公共バスのように運行する列車が正式に開通したことになる。

鉄道部の劉志軍部長によると、広深線は中国鉄道において、旅客輸送と貨物輸送を別線にする先駆けで、中国では最初の公共バス感覚の都市間鉄道だ。技術装備のレベルは世界のすべての都市の同類の鉄道に匹敵するということだ。

この現代的な都市間鉄道の正式運行には、重要で深い意義がある。中国鉄道の現代化建設のために模範的役割を果たしたと言えよう。

2010年までに、旅客輸送の専用線、都市間鉄道、在来線高速化線路からなる旅客高速輸送網が初歩的に完成することになっている。現在建設中の武漢から広州まで、鄭州から西安までなどの旅客輸送専用線は近く開通する。ハルビンから大連まで、石家荘から武漢までなどの旅客輸送専用線も、まもなく完工するかほぼ完工している。北京から上海までの高速鉄道もほぼ完工した。鄭州から徐州まで、西安から宝鶏までなどの旅客輸送専用線の主体工事もまもなく完工する見込みだ。

                         総合交通輸送システムの最適化

中国交通運輸協会の王徳栄常務副会長は「ある種の運送方式が急速に発展すると、その他の運送方式との間で競争を促すことができます。鉄道輸送が航空輸送、道路輸送と競争しながら発展していくことにより、中国の輸送システムをさらに総合的に最適化することができます」と語っている。

確かに高速道路の飛躍的な発展は公共交通機関の競争を促進している。例えば、1989年において、瀋陽から大連までの高速道路ができたとき、両都市間の移動時間は４時間に短縮されたが、鉄道では当時７時間もかかった。その後、鉄道と道路は短距離旅客輸送の面で競争を展開した。鉄道側は改革を速め、競争意識を樹立し、サービスの質を向上させ、走行時間を短縮した。

今回の在来線高速化によって、航空と道路の輸送の発展がさらに促進されることが期待されている。

「北京週報日本語版」2007年４月２３日