３月１６日、イラク・バグダッドで、防疫物資引き渡しに関する覚書を取り交わす中国の専門家チームとバグダッド・メディカルシティの代表（写真＝新華社提供）

現在、新型コロナウイルスによる肺炎は世界中に蔓延し続けている。国際社会が感染コントロールを強化している中、中国は積極的に各国と感染予防・コントロールの経験を分かち合うほか、感染拡大が見られた国にできる限りの支援を行っている。

防疫物資を寄贈し、感染症対策を支援

現在、感染予防・コントロールの状況が日増しに深刻化しており、多くの国が予防・コントロールのための物資を早急に必要としているのを受け、中国政府、企業と華僑団体は迅速に援助を行っている。３月１９日、中国軍隊がイラン軍に緊急支援として寄贈した新型コロナウイルスＰＣＲ検査試薬キット、防護服とサージカルマスクなどの医療物資がイランに到着し、現地の感染対策を助けるものとなった。

現地時間３月１８日、在ナミビア共和国中国大使館の張益明大使はナミビアの首都・ウィントフックでナミビア衛生部に新型コロナウイルスＰＣＲ検査試薬キットを１０００セット寄贈した。同日、スリランカの財政流動性を強化して新型肺炎の感染対策をサポートするため、中国国家開発銀行はスリランカ財政部とスリランカ総理府で５億ドルの借款契約を結んだ。

３月１８日午後、中国広東省深圳市の現地企業である自動車メーカー比亜迪（ＢＹＤ）が製造した７万枚のサージカルマスクなどを含む防疫物資は深圳市から、その友好都市である韓国の釜山市、光陽市、仁川市へ送られた。深圳市はさらに２０万枚のマスクを集め、今後イタリアのトリノとミラノ、日本の筑波市、スイスのベルンなどの都市へ寄贈するという。

３月１５日に、中国が寄贈した第１陣の新型コロナウイルスＰＣＲ検査試薬キット１０００セットがセルビア首都のベオグラードに到着した。現地時間３月１６日正午、中国からのマスク３０万枚もベルギーのリエージュ空港に着いた。これは新型肺炎の感染がヨーロッパで拡大して以来、ベルギーが初めて受けた他国からの大規模な援助だった。

海外における新型肺炎との戦いの最前線に駆けつけた中国の医療専門家

支援物資を寄贈したほか、中国は直接的に多数の医療専門家グループをイラン、イラク、イタリアなどの国へ派遣し、現地の感染対策を支援している。

現地時間３月１８日、中国の医療専門家グループ第２陣の１３人は、中国が寄贈した人工呼吸器や心電図モニターなど計９トンの医療支援物資とともに、イタリアのミラノに到着した。

その前に、中国の医療専門家グループ第１陣の９人が３月１２日夜にローマに到着し、翌日の１３日にイタリアの赤十字会を訪ね、医療専門家と現地の感染状況や感染の拡大傾向について深く交流を行った後、ミラノやパドヴァなどイタリアで最も感染拡大が深刻な北部地域を訪れ、最前線の医療施設を実地調査した。

中東地域で感染状況が最も深刻な国であるイランでは、中国の赤十字会が派遣した医療専門家ボランティアグループは早くも２月末に、イラン首都のテヘランに到着し、現地の新型肺炎との戦いをサポートしている。このほど、中国の赤十字会が医療専門家をイランに追加で２名派遣し、中国が寄贈した中医薬の正確な使用と治療効果のモニタリングに協力している。