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広西チワン族自治区乍洞村の貧困脱却レポート③ 貧困から抜け出す活路を自ら進んで切り開く村民たち
本誌記者・李一凡  ·   2020-10-20  ·  ソース:北京週報
タグ: 貧困脱却;産業;社会
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35歳の覃永秋さんはハサミを持ち、慣れた手つきでパッションフルーツの剪定をし、自身の果樹園を丹念に手入れしている。「今回育てた分のパッションフルーツはほぼ実をつけました。しばらく経ったら収穫して売りに出せます」と、彼女は嬉しそうに語った。

パッションフルーツの剪定をする覃永秋さん(写真・本誌李凱至記者)

覃永秋さんは貧困が原因で、数年前に広西壮(チワン)族自治区河池市宜州区乍洞村を離れて市内で働くことを選んだが、両親は村に残り、トウモロコシを植えて生計を立てていた。道路が開通したのち、乍洞村の謝万挙第一書記の勧めによって彼女とその夫は乍洞村に戻り、元々トウモロコシを育てていた土地にパッションフルーツを植えた。

「同じ農作業でも、パッションフルーツの方がトウモロコシよりも効率よくお金が稼げます」と覃永秋さんは言う。

パッションフルーツは植えてから収穫までの周期が短く、さほど土壌も選ばないため、乍洞村で栽培するのに大変適していた。乍洞村ではパッションフルーツ産業を発展させるため、新たに栽培を始める村民にさまざまな補助金を給付した。「パッションフルーツの苗木を買うのにお金がいらないだけでなく、最初に植えた時に1ムー(1ムーは約6.67アール)当たり500元以上の補助金までもらえました」と彼女は語る。

 

乍洞村のパッションフルーツ畑(写真・本誌李凱至記者)

覃永秋さんのパッションフルーツ栽培は順調だったが、今年になって状況に幾つかの変化が生じた。新型コロナウイルス感染症の発生により、市内の居住者は出来るだけ外出を控えたため、数カ月もの間パッションフルーツ畑に行って手入れをすることができなかった。また、7~8月の雨季に乍洞村で水害が発生し、パッションフルーツの品質に深刻な影響を及ぼした。

収入源を確保するため、覃永秋さんの夫は最近広州へ出稼ぎに行き、彼女自身も2人の子供の世話に追われながら、毎週時間のある時だけ村に行き、パッションフルーツの剪定をしていた。

このような状況に直面し、覃永秋さんは村民委員会の助力のもと、積極的に新たな活路を探し求めた。「いかなる方法であろうと、村民にとっては順調に貧困脱却でき、暮らしがよくなっていけば、それは成功なのです」と謝書記は語る。

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