中文 | English | Français | Deutsch
 
 
ホーム 政治 経済 社会 中日交流 文化 文献 特集
ホーム >> 社会 >> 本文
  • descriptiondescription
伝統飲食業の発展推進で強力な味方となる「軽食の調理規範化」
  ·   2016-05-31  ·  ソース:人民網
タグ: 飲食;料理;社会
印刷

「蝋汁肉(パンの中に挟む煮込み肉)を選ぶ際には、肉の厚みは4ミリメートル以下、脂身と赤身の割合は3.5対6.5にすること…」――。西安市品質技術監督局は25日、「肉挟○(食へんに莫)(中国式ハンバーガー)」「葫芦頭泡○(食へんに莫)(豚の大腸とパンのスープ)」「牛羊肉泡○(食へんに莫)(牛肉・羊肉とパンのスープ)」など5種類の西安伝統軽食(シャオチー)の調理技術規範を発表した。同規範は、2016年6月15日より施行される。経済日報が伝えた。

湖南料理・四川料理から揚州炒飯・西安中国式ハンバーガーに至るまで、各地の軽食が独自の基準を設けるケースはここ数年、増加の一途を辿っている。これについて賛辞する人がいる一方、「同一基準にもとづく調理によって軽食が同質化するのではないか」「ワンパターンに陥るのでは」といった疑惑の声も上がっている。

実際には、これらは「余計な心配」といえよう。各地で発表された軽食基準をざっと見渡したところ、食材、調理技術、補助材料・調味料など基本的なプロセスに対して規範となる指針が提示されているにとどまり、決して各店の「ユニークな魅力」が表現される空間が狭められた訳ではない。専門家は、「たとえば揚州炒飯を例にあげると、新基準では、『卵・肉・海産物を材料とする』『米粒の形がはっきりと識別できる』ことが指針として取り上げられている。つまり、『卵』『ごはん』『具』という3大要素が揃っていればOKという訳だ。各店は、お米の種類や食材の選択、風味や形に改良を加えてバリエーション・革新を実践できる。さらに重要なことは、軽食規範はあまねく、地方が推薦する基準であり強制性はないという点で、軽食に方向性を示すにとどまり、決定的な役割を果たすことはあり得ない」と指摘した。

よって、軽食規範は、伝統飲食業の発展推進のための強力な味方だといえる。消費者の立場から言えば、楊州炒飯や中国式ハンバーガーの基準は、眼に見え、手で触れることができる基準であり、これらの伝統グルメについて消費者がよりダイレクトで深い理解を得るのに役立つ。また、基準にある「米粒がキラキラ光り透明感があり明るい」「最低3個の卵を使用する」などの細かな取り決めは、市場で量をごまかすなど消費者の権益を損ない得る一部店舗の行為を抑制する作用もある。

さらに、軽食業界にとって、規範の制定は、企業の標準化・チェーン化・大規模化の発展に有益に働く。これまで、軽食の質はまちまちで、一部の「老舗」が正統だとみなされていたが、彼らの調理技術はすべて「門外不出」の状態にあった。だが、政府当局のリードによって、これらの「老舗」飲食企業が率先して軽食基準を制定し、数十年さらには数百年の長きにわたり蓄積された経験を、独占することなく分かち合うことになった。これにより、より多くの企業が老舗の伝統技術を参考として調理ができるようになり、ブランド全体のレベルが向上し、全国さらには世界に向かって羽ばたけるようになる。

中国の伝統飲食は、長年にわたり、粗放型・経験型経営が行われてきた。だが、市場経済時代のいま、厨房の料理長だけが品質をコントロールするやり方は、飲食業がより強くより大きく発展していく上での障害となっており、スケールメリットを形成しブランド効果を生むことの妨げとなっている。この点において、モデルチェンジに成功した韓国産キムチの例は、我々にとって学ぶべき点が多々ある。キムチの生産パターンは、もともと、家庭ごとの手作りがベースだったが、キムチ市場の大きな将来性に眼をつけた彼らは、標準化生産に踏み切り、生産コストを下げただけではなく、国際市場のシェアを迅速に拡大した。同じように、標準化問題を解決し、口当たりや品質を保証しさえすれば、中国の軽食も、より多くの消費者から認められ、韓国産キムチのように海外進出をやってのけ、大産業に発展することができる。(編集KM)

「人民網日本語版」2016年5月30日

シェア:
リンク  

このウェブサイトの著作権は北京週報社にあります。掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。


住所 中国北京市百万荘大街24号 北京週報日本語部 電 話 (8610) 68996230
  京ICP备08005356号-4 京公网安备110102005860

中国語辞書: