Imprimer cet article

Commenter cet article

ストーリー紹介  
ストーリーの紹介

 

 この映画は歴史に対する大量の詳細かつ綿密な考証を踏まえて、すぐれた制作手段と一般の史詩的大作映画を上回る重厚な質感で、70年前の重苦しい寒い冬の死んだような南京を復元させたものである。それは中国民衆の抵抗の意志と1人の普通の日本軍兵士の精神的なあがきをメーンの軸とし、これまでの歴史に対する叙述とまったく違った南京、ひいては希望の火ダネを秘めていた南京を展開している。この都市の中で、この死と生の地で、たとえ絶体絶命の境地におかれたとしても、たとえ戦争という装置に非情にも押しつぶされそうになったとしても、依然として中国人の人間性の地下の火はひそかに燃えており、依然として自分たちの生命、血と意志を燃え上がらせ、その地下の火をあくまで残し、それをいつまでも消すことのなかった人たちがいたのである。

 映画は193712月の南京城の陥落から始まる。当時、数多くの国民党の兵士が壊滅し、市内から逃げ去ったにもかかわらず、それと同時に、依然として数多くの降伏を拒んだ兵士たちが残り、この都市の街頭や路地で望みのない、悲惨で壮烈な抵抗をくり広げた。その中には国民党の精鋭部隊の軍人の1人陸剣雄(劉燁)がいた。

 抵抗が最終的に失敗に終わり、数十万の中国人の血が市内を流れる長江を真赤に染めた後、南京城全体が死の町となった。唯一まだ生気が残していたのは金陵女子学院にある「安全区」であった。そこでは、数多くの難民がラーベ氏の「ナチス」の身分によって一時的な息抜きの機会を得た。事実上安全区の難民の仕事を取り仕切っていたのはラーベ氏の秘書唐氏(範偉)と帰国した女性教師の姜淑雲(高円円)であった。

 しかし、日本軍の目の中では、いわゆる「安全区」は数多くの女性資源を買いだめしていた「倉庫」に過ぎなかった。ラーベ氏のドイツ人の身分も力を盾とする日本軍を前にしてはいつでも引き裂くことのできるカムフラージュの布切れに過ぎなかった。中国の女性たちは、彼女たちの体で難民キャンプに隠れていた男たちを救ったばかりでなく、ラーベ氏の前で強靱な中国人の歴史をも書き添えたのである。

 日本の軍人のイメージ作りは、この映画の一大ブレークスルーである。占領者としての彼らは、もちろんある意味においては正常な生活を享受することができるが、南京という戦争の要素がきわめて大きくふくれ上がった都市は、たとえ占領者であったとしても、たとえ直面していたのは他の人たちの屈辱と死亡であったとしても、依然として自分の魂の揺り動かしひいては拷問を避けることは難しかった。

 角川(中泉英雄)は日本の16師団の普通の兵士であった。戦友に「学校に行ったことのある人」と言われていた彼は、感受性が豊かで、世渡りが上手ではなく、ひいては戦争の前にはガール・フレンドもいなかったが、彼の同郷の分隊長伊田(木幡竜)は古参軍人、職業軍人であった。南京城での占領者としての「生活」の中で、そのような「生活」を保ち続けるために払ったさまざまな人間性の代償も体験した。角川は最終に自分の選択をおこなった――彼は2人の中国人生存者を南京城から逃し、それから銃で自決した。

 この映画はまったくこれまでのさまざまな南京で起こった悲惨な出来事に関する歴史の本やと文芸作品の中で描かれているような、中国人の存在にそのものを意識的に抹殺することや「無能な中国人」という誤った描写と叙述を突き破り、世界じゅうの観客たちがこの歴史を知るためにまったく新しい視角を示したものであり、南京の災難の中での中国人の民族としてのイメージに対する全く新しい描写もおこなったものである。それは新たな次元から中国の歴史上のこの悲惨で痛ましい過去に全く新しい歴史的思考を示すものとなっている。

「北京週報日本語版」2009年4月16日

北京週報e刊一覧
トップ記事一覧
インフレは依然、経済最大の潜在的懸念
「タイガーマザー」論争、どんな母親が優れているのか?
中国、水利整備を加速
潘魯生氏 手工芸による民族文化の伝承
特 集 一覧へ
第7回アジア欧州首脳会議
成立50周年を迎える寧夏回族自治区
現代中国事情
中国の地方概況
· 北京市  天津市 上海市 重慶市
· 河北省  山西省 遼寧省 吉林省
· 黒竜江省 江蘇省 浙江省 安徽省
· 福建省  江西省 山東省 河南省
· 湖北省  湖南省 広東省 海南省
· 四川省  貴州省 雲南省 陝西省
· 甘粛省  青海省 台湾省
· 内蒙古自治区
· チベット自治区
· 広西チワン族自治区
· 新疆ウイグル自治区
· 寧夏回族自治区
· 澳門特別行政区
· 香港特別自治区