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中国政府の警戒感を喚起
実際には、ベトナム経済が直面している問題は程度の差こそあれ、中国にも存在している。ベトナム経済危機はすでに中国経済の発展に対するエコノミストらの懸念を招いている。
「ベトナム危機が一段と拡大すれば、その他の国に蔓延する可能性があり、中国にも影響を与えるかもしれない」と語る中国社会科学院金融市場研究所金融研究室の曹紅輝主任は、次のように指摘している。「ベトナムに似ているのは、目下、韓国とタイで、そのインフレ率がそれぞれここ7年と10年の最高を記録し、インドネシアでも10%を突破した。これらの新興経済体にベトナムと同じような状況がいったん起きたら、中国が影響を受けないはずがない」。
さらに曹紅輝主任は、「最も直接的な問題はホットマネーがベトナムなどの国から撤退し、中国に流入する可能性があることだ。そうした事態が生じれば、中国の資金流動性過剰への厳しい抑制がさらに難しくなる」と指摘する。
このほど中国人民銀行は各銀行などの金融機関に対し、外資口座にかかわる資金の動向によく注意を払い、ホットマネーの流入を厳しく防ぐよう求める通達を出した。
中金公司のレポートによると、中国はアジア地域で基本的な経済状況が最も安定した新興経済体であり、外貨準備高が世界で最も多く、ここ数年財政状况が絶えず改善されて財政は潤沢で、銀行システムも健全化の方向に向かっている。しかし、いったん周辺の新興市場にインフレによる経済変動が次々と起きた場合、次の三つの面で中国は影響を受ける。一、金融市場の面で、中国の金融市場がマイナス影響を受けるのは避けられず、国際上場企業がより直接的な影響を受ける。二、対外貿易の面で、金融市場の不確定性が増すことにより、企業投資と消費マインドに打撃を与え、経済成長を引き下げ、ひいては経済が衰退に陥る。さらに、通貨下落によって輸入品が高価になり、外国からの輸入品(中国商品を含む)へのニーズに打撃を与える。このほか、その他の新興市場の通貨下落によって中国の輸出品の競争力が弱まり、中国の輸出の伸び率を引き下げる。三、投資収益の面で、中国企業はベトナム及び一部のアジア新興経済体にも投資している。これらの国の通貨下落によって人民元建ての投資の収益が減る一方、地元の利率、物価、賃金の上昇が運営コストを増加させることになる。
さまざまな懸念や警戒感が存在するが、ベトナム経済危機は中国に実質的な影響をもたらす可能性はないと見る研究機関もある。
6月10日のゴールドマン・サックスの研究レポートによると、中国の豊富な財力と強大な国際収支での地位から見れば、ベトナム経済の波動の中国経済に対する伝染リスクは限るあるものだ。
6月17日、中国銀行が発表したレポートによると、ベトナムがアジア大規模金融危機の導火線となる可能性はなお低いもので、中国への影響も限りあるものだ。同レポートは、ベトナム危機の中から中国はインフレコントロールを最重要課題と見なすヒントを得るべきだ、と指摘。また、中国は人民元の上昇に頼ることでは国内のインフレ問題を解決することはできず、各国政府間の協力を推進して初めて、輸入型インフレ問題を根本的に解決することができる、と指摘している。
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