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北京週報>>国際  
アジアを観察するには大勢を把握すべき

アジア情勢に今週、国際的注目が集まっている。中国・ASEAN諸国協力の最新の進展が注目を集め、米国の「アジア太平洋リバランス」戦略の様々な効果も注視されている。 だが、アジア情勢を観察する国際的視点には様々なものがある。(人民日報「鐘声」国際論評)

最近の西側戦略学界のアジアの安全保障情勢に関するいくつかの議論は分析に値する。新年早々、米外交専門誌ナショナル・インタレスト電子版は「2014年:大戦の危険の高い年?」との記事を掲載。アジア地域でエスカレートする大国間の競争に「人々は第一次世界大戦のこだまを聞いているかのようだ」と指摘した。年初に開催されたミュンヘン安全保障会議でも、キッシンジャー元米国務長官がアジアの安全保障情勢に懸念を表明。「戦争の幽霊がアジアを徘徊している」との認識を示した。2011年に米政府が「アジア回帰」を大仰に宣言して以来、アジア情勢に関して否定的な声が時折聞かれる。「アジア対立説」「アジア停滞説」がたびたび聞かれ、アジア地域のちょっとした異変が、いずれも制御不能となり最終的に国際体制の安全を脅かすものに変るかのようだ。

こうした論調の共通性は一面的、選択的であることで、少なくともアジアの大勢に対する把握が不十分だ。地球上最大の面積と人口を擁する大陸であるアジアの地政学的環境には確かに複雑な面がある。ここには多様化の地域協力と同時に、現実的な領土権益紛争も存在する。豊富で多彩な人的・文化交流と同時に、歴史の残した未解決の問題もある。だが平和、発展、協力、ウィンウィンという主流が一部の摩擦によって蓋をされることはありえない。現在のアジアは世界経済の回復を牽引する重要なエンジンであり、アジアは自由貿易圏の構築が世界で最も活発な地域だ。こうした争う余地のない事実は、アジアがトラブルともつれを主たる特徴とする地域になることは全くあり得ないということを物語っている。

では、「アジアの勢力再均衡」を慌てて騒ぎ立てる者がいるのはなぜか?超大国からいわゆる「安全保障の庇護」を得るために、「アジア版NATO」という戦略構想を打ち出す者がいるのはなぜか?一部の者にとっては、米国が進んで出てきて初めてアジアは守られ、国家間の牽制・均衡術こそが地域平和の唯一の道であるらしい。

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