拉薩(ラサ)事件に対する西側メディアの客観性を欠いた報道に直面して、ウェブ利用者らは理性的な怒りをもって対抗した。彼らはブログや映像などから各種の証拠を収集し、事実を用いて一部西側メディアの偏向報道に対する反駁を行った。
「驚いた! 西側メディアはこんな風に西蔵事件を報道している!」と題した文章は、西側メディアの報道の間違いを指摘した初期の文章だ。この文章には11枚の写真が添えられ、これらのメディアの記事の間違いが細かく指摘された。
世界的に有名な動画共有サイト「ユーチューブ」では、「西蔵は過去も現在も未来もずっと中国の一部分だ」と題した映像が3日間でのべ120万回のアクセスを受け、各種の言語で7万2千件のコメントが寄せられ、各国のウェブ利用者による西蔵問題に関する大討論の場となった。また「西蔵騒乱:西側メディアの本当の顔」と題した映像にもアクセスが集まった。メディアの偏向に反対するウェブ利用者らの訴えはこうして高まっていった。
西側メディアが拉薩の暴力事件に対して客観性を欠いた報道を行っていることを暴露するウェブサイト「反CNN」は、開設から5日で20万件のアクセスを数え、2千人近くが偏向報道を暴露する各種の証拠をサイトに寄せた。CNNのニュース報道は、「すり替え」「こじつけ」「ごちゃ混ぜ」など真実からかけ離れた報道の代名詞となった。「人として生まれたからにはCNNみたいになってはいけない」という文句はウェブ上の流行語にもなっている。
偏向報道への非難の対象はCNNだけにはとどまらず、「反BBC」「反VOA」などのサイトも立ち上げられた。多くのウェブ利用者たちは、「CNNは代表的な例にすぎない。その背後には、一部の西側メディアの中国に対する誤解と偏見がある。これに対してウェブ利用者は真実を公開する必要がある」と指摘している。
あるメディアは、ウェブ利用者らの今回の反応について、「中国のウェブ上の理性的な民意と理性的な愛国心は、海外のメディアも無視することのできないとなっている」と評価している。
「人民網日本語版」2008年4月2日
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