中距離旅客機の研究開発・製造は、ある国の航空産業の水準をはかる重要な指標であり、その国の総合力を示す重要な指標でもある。ここ数十年間、中国はさまざまな原因により、独自の中距離旅客機の研究開発の機会を得られず、「作るより買った方がいい。買うより借りた方がいい」という時代を長く送ってきた。

独自製造の中距離旅客機が中国の青空に向かって飛び立つのは、多くの中国人にとっての夢だった。08年の研究開発スタート以来、C919は重要技術102項目の完成を目指し、全国から20万人以上がプロジェクトに参加した。航空機の設計・研究・開発から運航許可証の取得まで、プロジェクト制度の改革、サプライヤーの管理から人材育成、文化的環境の建設まで、「主要メーカー‐サプライヤー」発展モデルの堅持から「全国の力を発揮し、世界の智慧を集める」まで。さまざまな「ゼロからスタート」が集まって、ついにC919のラインオフにたどり着いた。

中国経済が中レベルの高度成長を実現し、中の上の水準に向かい、より高い質、高い効率の発展を実現させようとするなら、独自の先端製造業をもつことが絶対に必要だ。C919のラインオフでは、産業の牽引効果やシンボル的役割を軽視してはならない。高らかに響く「高速鉄道の実力」や「高速鉄道での自信」と同じように、中距離旅客機も科学技術の発展を加速させ、ハイテク技術の高みを制覇する上で私たちにより大きな自信を与えてくれる。（編集KS）

「人民網日本語版」2015年11月3日