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「北京―東京フォーラム」 公共外交を革新し、中日関係の前進を後押しする
  ·   2022-10-08  ·  ソース:人民中国
タグ: 北京―東京フォーラム;中日関係;中日交流
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王衆一 「北京東京フォーラム」という政府間と民間の間にある公共外交モデルは両国関係に危機が生じた際、常に警報もしくは緩衝の役割を果たしているように思えます。 

高岸明 まさにそうです。これもまた「北京ー東京フォーラム」の大きな特徴であり、優れた点です。「北京東京フォーラム」とその他の外交関連のフォーラムとの違いは、背景に両国政府のサポートがある一方で、公共外交の形をとっていることです。このような方式の利点は双方のハイレベルな人物が相対的に柔軟さとゆとりを持ち、フォーラムで率直かつ誠実な対話、踏み込んだ意思疎通を行い、危機防止と問題解決のために十分に思考を交わすのに適していることです。同時に、双方の各界における優れた人物の知恵もフォーラムの成果として、両国政府の政策決定者に参考材料をもたらすことができます。 

フォーラムは毎年常設となっている二国間の政治・外交、経済・貿易、安全保障、メディア分科会の他、中日の社会で共に大きな関心を集めている問題をベースとして「新型コロナ対策における協力」「テクノロジーとイノベーション」「デジタル経済」などの特別分科会を新たに設け、双方のゲストが提言や献策を行っている。2020年の新型コロナ発生後、フォーラムでは北京と東京にそれぞれ会場を設けるという過去にない方法を取り入れ、オンライン・オフラインの交流で支障なく開催できるようにしている

その他、公共外交は政府間外交が相対的に融通が効かず保守的で、純粋な民間外交はハイレベルなものではなく安定性に欠けるという問題も回避することができます。「北京東京フォーラム」が長年にわたり堅持してきた公共外交モデルは双方の政府に認められており、これこそまさしくフォーラムが独自の役割を果たし、成功を収めている要因です。

王衆一 中日関係がうねりのように起伏を繰り返す中、「北京東京フォーラム」が17年連続で成功裏に開催されたのは容易なことではありません。フォーラムの活力や魅力が伝わる印象深いエピソードとしては、どのようなものがありますか?

高岸明 今日に至る17年間の道のりの中には、確かに多くの忘れがたいエピソードがあります。

2009年、私たちは第5回「北京東京フォーラム」を大連で開催しましたが、これは過去17回で唯一となる北京もしくは東京以外の都市での開催でした。歓迎のための晩餐会が行われる当日、北京で突然雪が降り、北京首都空港はまひ状態となり、ほぼ全ての航空便が運休になったことを覚えています。日本側のゲストは日本から大連への直行便を利用していたため影響を受けることはありませんでした。それに対し、中国側のほぼ全てのゲストは北京首都空港に取り残されてしまったのです。私たちは非常に焦り、あらゆる手段を考え尽くして北京首都空港や中国民用航空華北地区管理局に連絡し、さらには空港の管制塔にまで電話をしました。空港が航空便の離陸を手配できたのは、その日の午後5時すぎでした。最初に飛び立った旅客機には、フォーラムに参加する3040人の中国側ゲストが乗っていました。夜7時すぎ、ゲストの方々はついに大連の会場に着き、歓迎の晩餐会に参加し、フォーラムも無事開催することができました。より焦燥感に駆られたのは、私たちが招いた同時通訳者が北京から自家用車で出発し、一晩かけて風雪の中を走り、翌日の明け方5時頃にようやく大連に到着して、フォーラムでの同時通訳業務をつつがなく行ったことです。

もう一つの出来事も紹介しないわけにはいきません。2019年に開催された第15回「北京ー東京フォーラムでは、趙啓正氏が中国の画家を招待し、「呉越同舟」の故事をテーマとする絵画を描いてもらい、フォーラムに出席した日本の友人に贈ることで、中日双方は互いに助け合い困難を克服することで二国間関係の安定を守り、手を携えて双方の共同発展を促進すべきという素晴らしい願いを表しました。このエピソードは中日の友好と交流における美談として語り継がれるものとなりました。  

フォーラムの席上で日本側のゲストに中国画『呉越同舟』を贈る趙氏

フォーラムの組織運営者として、これらのはらはらする、もしくは人々を深く感動させるエピソードを思い起こすと、今なおこの上ない感慨を覚えます。

王衆一 私も同じように第15回のフォーラムの際、日本のピアニストである瀬田裕子さんが会場で『黄河』の一楽章を弾いたことが記憶に新しいです。

高岸明 そうですね。その回のフォーラムでは中国の著名なバイオリニスト・盛中国さんの未亡人である瀬田裕子さんを招待し、会場でピアノの演奏を披露してもらいました。瀬田さんは完璧な技巧と優美な旋律で会場のムードを盛り上げただけでなく、彼女が経験してきた中日間の感動的な交流のエピソードを語り、双方のゲストに深い感動を与え、その回のフォーラムでは和やかで打ち解けたムードが生まれました。

フォーラムの会場でピアノの演奏を披露する日本のピアニスト・瀬田裕子さん

これらのエピソードは中日各界の友好に携わる人々や有識者が固く守る共通の初心、フォーラムの発展推進と中日の友好・協力促進のために貢献した力を十分に示しています。これこそが継続的な開催の原動力であり、フォーラムの影響力が高まっている根源でもあります。17年間にわたってフォーラムが困難を克服し、開催し続けてきた過程は、前途多難でありながらも荒波を乗り越えてきた同時期における中日関係の縮図でもあります。

会場で熱い議論を交わし、会場の外では熱心に交流をする双方のゲスト

王衆一 毎年のフォーラム開催直前には中日両国で行った世論調査の結果が発表されます。このデータは中日関係の変化を客観的に反映できていると考えますか? 私たちはこの世論調査の結果の価値をどのように受け止めるべきでしょうか?

高岸明 フォーラムの重要な構成部分として、2005年に第1回のフォーラムが始まって以来、双方の主催側がそれぞれ専門的な調査機関に手配して、双方の社会の中日関係への見方について世論調査を実施しています。中国側の世論調査を受け持っているのは零点有数科技術公司です。調査アンケートは通常5060問からなり、多いときは70問を超え、そのうち4分の3の質問は毎回同じです。他のおよそ4分の1の質問は、その当時の中日関係で注目を集めている問題をベースとして、国際関係の新たな動向や現象と結びつけて設問されたものです。毎回のフォーラムの開催前に、双方は世論調査の結果を同時に公表しています。

フォーラムの双方の主催側が中日世論調査結果を共同で公表する記者会見

17年間蓄積された調査データは中日関係の研究上、極めて大きな資料価値を持っています。その完全性、系統性、連続性は中日関係の変化を反映した定量分析であり、両国が外交政策を定める上で、さらには双方がさまざまな形での往来を進める上でも重要な参考データとなります。同時に、世論調査の結果は双方のメディアで広く伝えられます。毎年の世論調査のうち、両国民の相手国への好感度は、双方の社会でしばしば高い関心と強い反響を呼んでいます。  

世論調査の結果は総体的に見て客観的なデータであり、異なる時期における中日両国民の両国関係への見方を反映しています。両国の政治関係で軋轢が生じたとき、一部のデータもそれに合わせて変動しますが、中日関係にいかなる変化が生じようとも、双方の回答者は中日関係が両国にとって最も重要な二国間関係の一つであり、双方は政治、経済・貿易、文化など各分野での交流と協力を保つべきで、双方の民間交流は相互理解と相互信頼を促進する上で非常に重要だという考えで一致しています。

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